あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

漫画『笑ゥせぇるすまん』第4話「ザ・ガードマン」感想

漫画『笑ゥせぇるすまん』第4話の感想です。

感想の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。

他方、あらすじの紹介が主眼ではないので、話の枝葉末節は記載しないつもりです。そのため、本記事を読むだけでは物語の内容は分からない可能性が高いことも、ご了承下さい。

第4話「ザ・ガードマン」

お客様について

お客様は石野隆志。妻と二人暮らしのサラリーマンです。今回の話はお客様の「意志の固さ」がポイントとなっており、「いしの・たかし」という名前はそこに掛かっています。この、話の内容とお客様の名前とのリンクは第4話からとなります。

……と、ここまで書いた時点で気付いたのですが、第3話の主人公である「磯部錦一」も「石部金吉(="非常にきまじめで物堅い人。特に、女色に迷わされない人。また、融通のきかない人物"のこと)」と掛かっているんですね!

これまで何回も読んでいましたが、ようやく気付きました。というわけで、話の内容とお客様の名前とのリンクは第3話からというのが正しいですね。

さて、話が逸れましたが、今回の話では妻の待つ家にすぐ帰れずに、つい同僚との麻雀に興じてしまうというのがお客様の悩みです。

お待たせしました。4話目にしてとうとう、自業自得系のお客様の登場です。

同僚との麻雀

第4話に限った話ではないですが、『笑ゥせぇるすまん』にはよく麻雀が出てきます。特に、職場での仕事の後の人付き合いを表現する場面で何度も登場します。

やはり藤子A先生自身、麻雀を好まれるのだろうかと思って少し検索してみたら、以下の記事がヒットしました。

ご存知ですか? 3月10日は藤子不二雄(A)の誕生日です | 文春オンライン

幅広いといえば、交友関係も幅広い。作家の吉行淳之介、近藤啓太郎、阿川弘之、阿佐田哲也(色川武大)らとは麻雀を通じて知り合った。

阿佐田哲也さんといえば、言わずと知れた『麻雀放浪記』の作者です。漫画読みには、週刊少年マガジンで連載された人気麻雀漫画『哲也』のネタ元としても有名ですね。この漫画を読んだ少年たちはこぞって「玄人」という単語を「くろうと」ではなく「バイニン」と読むようになったとかならなかったとか……。

ともあれ、上の交友関係からも、やはり麻雀を大変好まれたのだろうという事は想像に難くありません。

この『笑ゥせぇるすまん』以外にも、麻雀ネタの短編を複数書かれていますが、そちらについてはまた別の話の感想にて触れるとして、本筋に戻ります。

石野の落ち度

先にも書きましたが、今回の話はようやく、お客様に分かりやすい落ち度があるお話でした。

麻雀をやらずに家にまっすぐ帰るために、誘いがあっても喪黒さんが断るガードマン役になりました。最初のうちはそれに感謝していた石野ですが、結局、石野はこの喪黒さんとの約束を破ります。

紆余曲折あって、最終的には喪黒さんのマークを外して麻雀に興じる石野が喪黒さんに対して

僕は子供じゃないんだ! 自分の意志でやりたい事をやりますから!

と啖呵をきったことで、ジャッジが下ることになります。

しかし、喪黒さんがいわゆる悪役にも関わらず、こうしてお客様にあからさまに落ち度があると、不思議と勧善懲悪のように感じてしまうのは私だけでしょうか? 喪黒さんにターゲッティングされた時点で哀れな人である筈なのですが……。

喪黒さんの能力

今回は以下の2つです。

  • 石野を麻雀に誘った主犯格の同僚をマンホールに落として大怪我を負わせる。
  • 石野の妻を麻雀狂いにさせる。

どれも一応、普通の人間でも可能な事ばかりですね。悪魔めいた能力は不要です。ただ、石野の妻を麻雀狂いにさせる過程で、何らかの催眠などに掛けている可能性はあるかもしれません。

オチが弱い?

ところで、この話のオチの部分は前述の通り、石野の妻が夫同様に麻雀にハマるという内容ですが……これ、別にハマってもよくない? 喪黒さん、手ぬるくない?と正直思いました。

自分は妻が麻雀好きでも全然気にならないです。実際、うちの妻も麻雀は打てますし、さすがに雀荘とかまでは行かないものの、結婚前はゲーセンのオンライン麻雀ゲームとかで一緒に遊んだりもしていました。なので、そこまで拒否反応が出る感覚が分かりません。

ジェネレーション・ギャップというやつでしょうか。この漫画が連載された当時は、家庭に入った女性が麻雀に興じるというのが異様な様子だったのかなと思います。

なお、気になってアニメの内容を確認してみたところ、石野夫妻に子供(赤子)がいるという設定に改変されていました。

原作だと石野妻は一人で家で待っている状態でしたが、この改変によって、石野妻は赤子の世話を一人でこなしていると事情が変わりました。石野は、子供が赤子であるにも関わらず育児もせずに麻雀にかまけている設定になり、クズ度が上がっています。

そしてラストは、石野妻が泣く赤子をベビーベッドに放置して麻雀にのめり込むというシーンに変わっています。これは後味が悪い……。

アニメ化するに当たり、単に石野妻が麻雀にハマるだけでは演出として弱いという判断の下、追加された要素なのでしょうね。この取り返しのつかなさなら視聴者も納得(?)の怖さですね。

以上、『笑ゥせぇるすまん』第4話の感想でした。