あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

『はっぴぃヱンド』3巻感想

漫画『はっぴぃヱンド』3巻の感想です。田舎に引っ越してきた主人公が、自身が殺されるループに囚われ、そこからの脱出を図るという作品です。感想はネタバレを含みますので、未読の方はご注意下さい。

感想

大きな事実が二つ明らかになった巻でした。

一つは、作品の舞台は単純なタイムリープをしている訳ではなく、あくまで時間は経過しており、その中で記憶だけが持ち越されていたという事。

もう一つは、この事態を引き起こしている黒幕的な存在が茜のクラス内の誰かであるという事です。

黒幕の正体は

2巻の感想内では、あるシーンでさやかが挟み撃ちにされた事から、私は黒幕が2人いると思っていました。しかし、今巻の内容で黒幕は単独犯である事がほぼ明示されました。2巻でさやかを挟み撃ちにしたのは、黒幕が操作していると思われるゾンビめいた生き物だったようです。

2巻を読んだ時点では、どういう理屈かは説明できないが、茜が黒幕ではないかというのが自分の考えでした。そして、今巻の黒幕の対象を限定する演出でも、その可能性が示唆されているように感じられました。

お約束の、犯人はこの中にいる演出。

このとき、茜が周りを見渡すのではなく、茜の姉が出席を取る形になっています。これは、茜自身が周囲を見渡すという演出の場合、自分がカウントに入りませんが、茜の姉が出席を取るのであれば、茜自身もカウントに入ります。そのため、出席を取る演出になったのではと思いました。

また、今巻では黒幕的な存在も、何らかの問題を解決するために実験を行っていると思われる描写がありました。とすると、黒幕的な存在も全くの悪者とは限らない訳で、この事も茜が黒幕である可能性を狭めない一要素といえそうです。

もっとも、茜は黒幕でも何でもないが、容疑者候補に残す事で上記のようなミスリードを狙っている可能性もある訳で、これだけで茜が犯人と断言するのは浅慮でしょうね。

いずれにせよ、この作者の方(あるいは担当編集さん)がミステリ好きで、アンフェアな記述を排除するよう気遣っている事が強く感じられます。フーダニット(犯人当て)の原則がしっかり守られている点で非常に好感が持てました!

本当に茜は黒幕なのか?

一方で今巻では、茜が黒幕ではないのか?と思わされたシーンもありました。

それがこの、さやかが黒幕(?)と対峙するシーン。もしここでさやかが茜の姿を目にしたのなら、「お前は…」ではなくて「何故?」という反応の方が自然な気がします。

そもそも対峙したのが黒幕では無かった可能性も残されていますし、茜だったがカエル覆面など普段と異なる出で立ちだった為にそういうリアクションになったなども考えられるので、上の理屈だけでは決め付けられませんが、茜が黒幕という自分の考えは間違っているかもという気にもなりました。

もう一つの実験とは?

黒幕云々以外で気になったのはこのシーン。見れば分かる通り、壁の中に身体が埋まっています。単なる異様さの演出という可能性もありますが、巻末の4巻予告では、もう一つ別の実験が並行して行われていた可能性が示唆されています。

壁に身体が埋まるとすれば、もともと壁が無かったところに身体があり、そこに瞬時にして壁が構成されたケースとするのが普通です(どの辺が「普通」なのかという気もしますが)。つまりは、身体か壁、どちらかが空間転移または時空転移したという事を示唆しているのではないでしょうか?

いずれにせよ、この事象はもう一つ行われているという実験の内容に深く関わってくるのかなと感じました。

君だれ?

そして登場する栗尾くん! ……ごめん、誰? 

男子生徒がこのクラスにいたのか! という点で、今巻である意味一番びっくりした気がします。これまで男子生徒がいる事自体、全く目に入っていませんでした。ちなみに出席を取るシーンを見る限り、クラスに男子は栗尾くん一人だけみたいですね。

チップが埋まってないとの事で今後、作中での事態打開に一役買ってくれる重要人物になりそうですね。4巻も展開が楽しみです。

はっぴぃヱンド。(3) (ガンガンコミックス)

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