動物の体長や体重に関する知識を競うゲーム。テーマ「寿命」は意外性があって面白い。同種の動物クイズゲーム『ファウナ』よりはプレイ感が良くも悪くも軽い。小さい子相手や気軽に遊ぶならカードラインのほうがおススメ。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
動物の体長や体重について推測しながら遊ぶゲーム『カードライン(動物編)』を妻と友人の3人で遊びました。その際のプレイ記と簡単なレビューです。
なお、レビュー内では同種の動物クイズボードゲームである『ファウナ』との比較についても、本記事では言及しています。
ルール概要
- 動物の何を基準として序列を付けるかを決める。なお、基準は体長・体重・平均寿命の3種類。
- 所定枚数のカードをプレイヤーに配る。プレイ人数によって変化する(3人プレイ時は4枚でした)。なお、カードは表裏があり、裏面(各動物の体長・体重・平均寿命が記載されている)は見ないようにする。
- 最初に比較対象とするカードを山札から場に出す。
- 自身の手番が来たら手札を選んで表向きで出し、最初に決めた基準において、場に出ているカードとの大小関係を推測し、正しい序列の位置と思う箇所を指定する。
- 出したカードを裏返す事で、答え合わせを行う。指定位置の大小関係が正しければ、そのままカードを場に出す(手札が1枚減る)。誤っていた場合は、正しい場所にカードを配置した上で、山札から手札を1枚補充する(手札が減らない)。
- 最初に手札を全て場に出し、無くしたプレイヤーが勝利。
プレイ記
1ゲーム目
最初の1ゲーム目は、イメージがしやすい体長で勝負することに!
動物の大きさなら大体分かるだろうと思っていましたが、これが意外と難しい。
たとえば、リスとドブネズミ。どっちが大きいか? と言われても微妙だったり。
ヘビが出てきたのでこれは大きいだろう! と思ったらトカゲくらいの大きさでしかなかったり。
"マーモット"が出てきて、どんな動物なのかがそもそも分からなかったり。
ちなみに、カードには動物の見た目は描かれているので、名前を知らないやつでも雰囲気は分かります。ただ、大きさや重さは判別がつかないので、勘で判断するしかありませんね。
体長でも結構、分からないもんだね〜と遊びながら皆で感じました。
2ゲーム目
2ゲーム目は、体長よりも難しそうな寿命で勝負。想像が付きづらい分、面白そうです。
ゲーム開始後、友人のKに配られた手札がこれ。
、
ヒトコブラクダとフタコブラクダのセットに爆笑。寿命なんて只でさえ知らんのに、この2種類に判別を付けろというのは無理ゲー過ぎる。ちなみにKは「コブが多い方が……うーん」と悩みながら呟いていた。
基本的には重いやつの方が寿命が長くて、軽いやつは寿命が短そうだよな……と、考えながら進める中で出てきたのが、
このアオハタ。魚なら、寿命は短そうだよね……せいぜい5年くらい? と皆で想像していましたが
まさかの50年。マジか! と皆で驚愕しました。
感想
テーマとしてはアカデミックな感じがありますが、 プレイ中は大してそれを感じませんでした。結構な頻度で笑いも生じており、お勉強感はあまり無いです。
手番の流れもシンプルで分かりやすいため、ゲーム慣れしていない人でも簡単に遊べるゲームだと思います。
ファウナとの比較
動物クイズのボードゲームとしての特性について、有名なファウナとの比較から考えてみました。
- ファウナは体長・体重・尻尾の長さ・生息地域がクイズの内容となる
- ファウナは世界地図が描かれたボードがある
- ファウナは複数要素に対して回答し、その正解数に応じてポイントが加算される
ざっくりファウナの特徴を書くと、こんな感じでしょうか。
クイズ内容としては、体長・体重は同じですが、それ以外の部分では差別化が図られています。
2ゲーム目でも遊びましたが、カードライン特有の設問である平均寿命というのは面白い観点でした。ただ、子供には少し分かりづらいかもしれませんね。ファウナが扱う尻尾の長さや住んでいる場所という要素の方が子供ウケはしそうな気がします。
ボードの有無については一長一短ですね。ファウナのようにしっかりしたボードがあると、ボードゲームをやっている感じは強いですよね。他方、カードラインは手軽さや携帯性では軍配が上がるといったところでしょうか。
教育面でみると、ファウナは地理も詳しくなれる点が魅力です。カードラインには生息地の情報が無いため、その分、知識の定着が狙いづらいです。
登場する動物の種類でも、ファウナは360種、カードラインは110種とファウナに軍配が上がります。但し、種類数が多いだけあってファウナの方はよく知らない動物が沢山出てきます。カードラインの場合は、全く知らない動物が出てくるケースは少ないです。 小さい子の場合は、馴染みのある動物が多いカードラインの方が楽しめるかもしれません。
また、ファウナは動物に詳しい人が相手だとまず勝てないです。ポイントを積み重ねていく形式なので、数問で多少の紛れはあっても、全体的なポイントの累積で上回るのはかなり難しいです。
カードラインはファウナよりも短期決戦になることや、手札運によって問題の難度が左右されることもあり、動物に詳しい人が常勝するとは限らないです。
たとえば、体長を基準として遊ぶ場合に「クロアリ」や「インドゾウ」などのカードが手札に引けたならば、ほぼ確実に正答できます。
悪い言い方をすれば、それだけ運ゲー感が強いという事でもありますが、大人と子供が混ざって遊んだ場合に勝負になりやすいのはカードラインだと思いました。
上記についてハンデを付けるという対策を講じるとしても、ファウナの場合は何点ハンデを付ければいいかは分かりづらいです。他方、カードラインでは、初期手札の枚数を変える事でのハンデ設定が比較的やりやすいと思いました。
なお、ファウナにも子供向けに作られた『ファウナ・ジュニア』というバージョンがある事を一応補足しておきます。
ファウナ・ジュニアでは、クイズの内容は大きさ・生息エリア(草原とか海とか)・草食か肉食か・卵を産むかどうか、の4点になっています。
ボードの小型化、質問内容の簡易化などによって子供でも遊びやすくなっているのですが、ネックになるのは草食/肉食と卵を産むかどうかという設問です。この2設問について大人はほぼ外さないため、子供同士で遊ぶ場合には問題ないのですが、大人と子供で一緒に遊ぶ場合には、多少接待気味にプレイする事が求められると思います。
まとめ
ファウナと比べると、カードラインは動物の知識を得るという観点では多少の物足りなさを感じます。
しかし、携帯性や遊びやすさ、良い意味での運要素の介在といった点ではカードラインの方が良いですね。
大人同士で遊ぶ場合には、じっくりボードゲームをやりたいならファウナ、軽く回したい・携帯性を重視するならカードラインという選択で良いと思います。
子供と遊ぶ場合については、小さい頃に親子同士で真剣勝負で遊ぶには、ファウナよりもカードラインの方が楽しめそうに感じました。裏返すと、少し年齢が上がってからであればファウナの方が楽しめるかもしれませんね。
以上、『カードライン(動物編)』の感想でした。