あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

漫画『笑ゥせぇるすまん』第24話「見おろす男」感想

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

漫画『笑ゥせぇるすまん』第24話の感想です。
感想の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。
他方、あらすじの紹介が主眼ではないので、話の枝葉末節は記載しないつもりです。そのため、本記事を読むだけでは物語の内容は分からない可能性があることも、ご了承下さい。

第24話「見おろす男」

お客様について

サラリーマンの宇和目和夫です。名前の由来は「卑屈な態度であるが故に普段、立場的に見下ろされている(そのため、下から相手を見上げざるを得ない=上目)」事から。

宇和目さんはその態度が卑屈な事から、同僚やかつては部下だった上司らに馬鹿にされ、見下されていました。

ある日、宇和目さんは喪黒さんと知り合い、魔の巣で自身の現状について語ります。それを聞いた喪黒さんは、宇和目さんのために、ビルの屋上に居住空間を用意するのでした。

ここで一週間暮らせば、性格が一変すると宇和目さんに伝える喪黒さんですが、そんな上手くいくのだろうか……?

上手くいきました。宇和目さんの人間改造は見事に成功し、卑屈な態度は消え失せるのでした。

「人に大切なのは、自信を持つ事だ」

見出しに記載したのは、"喜劇王"チャールズ・チャップリンの名言です。ちなみにこの後には、

私が孤児院にいたとき、腹を空かせて街をうろついて食い物を漁っていたときでも、自分では世界一の大役者ぐらいのつもりでいた。

つまり、勝ち気だったのだ。こいつを無くしてしまったら、人は打ち負かされてしまう。

と続きます。自信を持って行動することの重要さについて語った、名言です。

さて、喪黒さんによる人間改造術を経て、自信を身につけた宇和目さんは

馬鹿にされていた上司に対して、物怖じせずに発言できるようになりました。

これは凄い! 喪黒さんによる働きかけがあったとはいえ、屋上に一週間住んだだだけでここまで変われた宇和目さんは立派です。

更に、噂を聞きつけた社長は宇和目さんを呼び出し、面談します。

社長は暇人なのか? と思わずにはいられませんが、宇和目さんの話を聞いてからすぐ人事部長に内線を掛け、

あの宇和目という男、もっと上で使えるんじゃないかね! 考えてみたまえ!

と指示出しをしています。凄いフットワークの軽さです。かなり出来る男に違いありませんね。

かくして自信を身につけ、今後も出世が見込まれる宇和目さんだったのですが、"家に帰った途端"に、喪黒さんは何ら関与しないにも関わらず、元の木阿弥になってしまうのでした。

誰も悪くない世界

この話の宇和目さんは終盤、家に帰るまでは絶好調だったのに、ラストで台無しになってしまいました。

この話は『笑ゥせぇるすまん』の中では珍しく、悪い事を考えている人がほぼいない話です。

  • 宇和目さん:卑屈だが、悪気は無い。上から目線になるのも、喪黒さんによる人間改造の結果。
  • 上司・同僚:宇和目さんが卑屈過ぎるが故に馬鹿にする。変身後の宇和目さんの事は尊重する。
  • 喪黒さん:宇和目さんに、性格改善のための環境を準備。その後も余計な手出しはしない。
  • 社長:宇和目さんの変身の噂を聞いて本人と面談し、適した配置を人事に打診する。
  • ???:宇和目さんに怒るが、これは怒って当然。仕方ない。

こうしてみると、悪人がいないことがよく分かります。

まあ、最終的には元に戻ってしまう事を半ば理解した上で、一時的に人間改造をした喪黒さんは確かに悪人かもしれませんが、それでもプラスからマイナスに落とした訳ではありません。

一時的に宇和目さんの立場を持ち上げたものの、最終的には元に戻ってプラマイゼロになっただけと考えると、宇和目さんは喪黒さんに遭遇しながらも大きなダメージを受けずに済んでいます。

そうした意味では、宇和目さんはまだラッキーなお客様だったといえるのかもしれませんね。

以上、『笑ゥせぇるすまん』第24話の感想でした。