別記事であげた『五等分の花嫁』における大きな謎8点について、現時点の情報から解を推測する。過去の考察記事を集約しつつ、新規の考察を追記している。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
漫画『五等分の花嫁』における大きな謎8点の答について、現時点で推測した記事です。
先日、別記事にて漫画『五等分の花嫁』において、現時点で提示されている大きな謎8点を整理しました。本記事はその解について、私の考えを提示したものとなります。
これまでにも当ブログでは各種の考察記事を挙げてきましたが、本記事は過去の考察内容を集約しつつ、一部追記および更新したものとなります。
記事の内容の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。
なお、以下の記事が『五等分の花嫁』における大きな謎8点について整理した記事となります。よろしければ、ご覧下さい。
ちなみに、本記事の検討においては下記の観点から行っています。
- 作中において提示された情報(事実)
- キャラクターの心情や行動原理(推測、主観的判断)
- 作品としての構造・構成に関する予想(いわゆる"メタ読み")
何が言いたいかというと、客観的論証だけではなく、主観的判断・メタ読みの要素が多分に含まれるということです。極力、納得感の得られる回答を提示したいと考えていますが、その思考過程について万人に納得のいかないものになっている可能性がありますので、その点はご了承下さい。
大きな謎8点に関する自身の考え
①花嫁は誰なのか
自信がありませんが、四葉か五月かなと思います。自信が無いというか、ほぼ単なる当てずっぽうなので、当たっても単なる偶然という感じです。
以下、まず五月と考えた根拠を一応列挙します。
- 風太郎が物語の最初に出会った五姉妹が五月である
- 作品のトレードマーク・シンボル的な存在になっている
- 作中で唯一、風太郎に対する直接的な好意がまだ描かれていない(四葉も「好き」とは言っていないが序盤から終始、好意的なので除外)→後出しジャンケンで最後に勝つ
- 目指すものが教師であり、家庭教師をしている風太郎の姿と重なる
ただ、各種のラブコメのお約束を作中で外している本作からすると、こうしたセオリーから単純に五月であるとは言い切れないのが正直なところです。
なお、四葉の可能性を考えた理由は⑧の項にて後述します。
ところで、花嫁については最初から決まっているという話が、先日行われた春場ねぎ先生のサイン会において挙がったそうです。これを聞いて、序盤に伏線が張られていそうな子が花嫁かと思ったのですが、その裏をかいて伏線が特にみられない子が花嫁という可能性もあります。
結局のところ、一応の答は上で挙げたものの作中の描写から推定するのはほぼ無理というのが自身の結論になります。
なお、風太郎とキスをした相手を花嫁と仮定すれば「⑤キスをしたのは誰なのか」について考察する事でその答に迫れるのかもしれませんが……そちらについては、同項にて後述します。
②写真の子は誰なのか
これはポイントが大きく二つあるため、2項に分けます。
写真の子は一人か複数か
一人だと思います。風太郎と写真を撮った子はずっと風太郎と共にいて、風太郎と別れるまで誰かと入れ替わることは無かったと考えます。以下、理由について述べます。
まず、風太郎がこれまで(83話まで)に語った内容を整理すると、彼と写真の子は以下のような工程で一日を過ごしたようです。
- 京都駅で写真の子と出会う
- 清水寺で写真の子と写真を撮る(写真の子はお守りを買う)
- 夜までトランプに興じるなどして過ごす
この流れの中で他の子に切り替えられるポイントがどれだけあったのか。風太郎と写真の子のやり取りをみる限り、少なくとも京都駅から清水寺へ移動し、その後共に清水寺で散策する間は入れ替わりが行われたとは考えにくいのではと思います。
何故かというと、風太郎が写真の子に付きまとわれるのを疎んじていたためです。風太郎が少女を撒こうとする中で、複数人の少女が入れ替わりながら付いていくというのは現実的には困難ではないでしょうか。
また、もし京都で共に過ごした子が一人でなく複数人で入れ替わっていたのだとしたら
- 人を探してるんでしょ。私もなんだ。
- お互い一人で寂しい者同士、仲良くしようよ。
彼女が風太郎に対して発したこれらの言葉は口から出まかせという事になってきます。そうした展開が本当にありうるのかはちょっと微妙なところです。
あるとすれば、昼に一緒に過ごした子と夜に旅館でトランプをした子が別人という可能性でしょうか。ただ、そこだけ別人だったとしてストーリー上に大きな変化が生まれるとは考えにくいです。
やはり、写真の子は一日を通じて同一人物であるというのが自身の考えとなります。
なお、「写真の子は一日目と二日目で異なるのでは」という意見もあるかと思いますが、個人的には風太郎が写真の子と会えたのは一日だけと考えています。
その理由は、風太郎がグループから外れて単独行動を取ったことを「先生にこっぴどく叱られた」からです。
おそらく翌日、風太郎は先生の監視下におかれ、勝手に抜け出すなどといったことはできなかったはず。そんな彼が翌日も写真の子のところに行き、親交を深める事ができたとは考えにくいと思います。
ちなみに、83話において風太郎が話す思い出(=先生が風太郎を迎えに来る)と33話における風太郎の上の回想(=マルオが写真の子を迎えに来る)でそれぞれ写真の子との別れ方が異なるため、別の日なのではないか(=風太郎は写真の子と二日間会っているのではないか)という意見を別記事へのコメントで頂きました。
これは私も33話を読んだ時点ではマルオが写真の子を迎えに来たのだと思っていたのですが、実際には風太郎の語る思い出が正しいのではないでしょうか。というか、描かれ方が多少紛らわしいだけで、実際に連れて行かれたのは風太郎のほうで写真の子はその場に立ち会っていた(マルオも同席していた)というシーンだと解釈すれば、そうも見えます。
よって、この回想の件をもって風太郎が写真の子と二日間会っていたと断定することは出来ないと思います。
また、四葉と一花がエピソード「スクランブルエッグ」の中で交わしていた会話について。この会話において、四葉が「仲良くしたいって言った子」が風太郎であり、一花が次の日におしゃべりしていた……という話だと考察し、その事から四葉が過去に風太郎と会っていた事がある=四葉は写真の子である、という説を見聞きした事があります。
しかし、私の考えでは風太郎は一日しか写真の子と接触していないことになります。よって、「一花が次の日に仲良くしていた」という"日をまたがらなければならない要素"があるこちらの説については、ねぎ先生の仕掛けたミスリードの一つと私は解釈しています。
写真の子は誰なのか
一花だと思います。これは、83話考察で詳細について言及しました。
理由の要旨としては、わざわざリスクを犯してハッタリをかます必要が無い情報である「風太郎とかつて京都で歩いた道のこと」に関する発言を一花が行ったからです。
その他の点としては
- 77話にて写真を一瞥しただけで京都のものと読み取ったから(背景等からは京都とは見破れない=過去の風太郎について記憶がある)。
- 物語の構造として、修学旅行前および最中にて、偽三玖など多くの嘘をついていた一花が、この点についてだけは真実を語っていたという作りの方が美しいから。
などの点も挙げられます。
③零奈は誰なのか
これはポイントが大きく三つあるため、3項に分けます。
零奈は誰なのか
五月だと思います。ちなみに、公園に現れた零奈とショッピングモールに現れた零奈は共に五月という考えです。
まず、ショッピングモールで現れた零奈が五月だという事についての異論はほぼ無いでしょう。
では、公園で現れた零奈が五月だといえる根拠は何か。この点については77話の考察で深く言及しています。
理由の要旨としては、五月の「もう一つの顔がある」という言葉は、他人の秘密ではなく自身の秘密(正体)について語る場合でなければ違和感があるからです。
五月は「零奈への変装道具」を持っていました。そして、それが"変装に使われたこと"を知っていました。しかし、その服装が零奈への変装に用いられたという事は、変装した当人かあるいは現場を目撃した人物しか知り得ないはずです。
あとは、五月が変装した当人か、あるいは誰かが変装している場面を見たかの二択です。しかし、後者なら「私はもう一つの顔がある」という言い回しはしないでしょう。よって、前者=五月が公園の時点で零奈に変装した当人であると推定しました。
零奈は写真の子なのか
一花が写真の子と②で推定しています。よって、写真の子ではないという結論です。
零奈が現れたのは何故か?
この点については、以下の79話の考察で深く言及しています。
簡潔に結論だけ抜き出すと
- 五月は写真の子に依頼されたのではなく、独断で零奈になる事を考えた。
- 公園で五月が零奈として現れたのは、風太郎が他人の役に立とうと行動する「呪縛」となっている写真の子との関係を断ち切り、励ますため。
- 五月が零奈として修学旅行前に正体を明かそうとしたのは、旅行先で三玖の恋心を知った事をきっかけに、勝手に風太郎と写真の子との間の絆を断ち切ってしまった事への罪悪感を覚えたため。
- ショッピングモールで五月が零奈として現れたのは、風太郎を零奈の姿を見せる事で刺激し、本当の写真の子が誰であるかを思い出させるため。
となります。
なお、五月が零奈になった最初のきっかけは、風太郎が五月と会話したこの場面にあったと考えます。詳細が気になる方は、上で挙げた記事を参照頂ければと思います。
④茂みにいたのは誰なのか
これは、マルオ(中野父)だと思います。この点は下記の記事の後半で言及しています。
考えた理由を簡潔に伝えると、主に以下の2点となります。
- 風太郎の自宅の地理を知っているのは五姉妹の中では五月しかいない。よって、他の姉妹の誰かという可能性は低い。
- 風太郎の「俺は父親の代わりになろう」「こんな時にお前らの父親は何やってんだ」という台詞の後に、茂みの人物は気配を漏らした。この台詞に動揺あるいは苛立ちをみせたマルオが気配を漏らしたのではないか。
マルオは家庭教師を依頼した風太郎の自宅の場所を当然知っているでしょう。上杉父とも親交があるようですから尚更です。よって、彼なら風太郎の自宅近くを訪れることも可能です。
また、この出来事が起こったタイミングは五月が家出をしている時でした。マルオは五月が心配で様子を見に来たのではないでしょうか?
マルオはこれ以外の場面でも、五月の元を前触れもなく訪れたシーンがあるのですよね。ひょっとしたら、五月のアクセサリーに発信機でも付いているのではないでしょうか?
家出の際には、その位置情報が上杉家付近だったために不安になり、様子を見に来た可能性があります。
ちなみに、マルオがいきなり五月の居場所に現れた場面は73話「新川中島」のエピソードでも確認できます。この時、家には二乃・三玖・四葉・五月がいました。
この物件を契約した"別の人"とはおそらく江端さん(マルオの秘書)ではないかと考えられます。そのため、その線からマルオに情報が流れたとのだと考えれば、彼がこの家を訪れるという状況も自然なことです。
ただ、一点気になるのは、マルオ来訪時における
というかこの家……
姉妹の誰かによるこの発言です。自然に解釈すれば「というかこの家……(場所を)何で知ってるの?」という風に続くように思えます。
こうした発言が伏線のように置かれているということは、マルオがこの場面に来られた理由が後で説明される可能性があるという事ではないでしょうか?
しかし、その際に「江端さんに聞いたから知っていた」では話としての面白みに欠けます(それだけの話なら73話時点で提示しても問題ないでしょう)。この事から、マルオが五姉妹の転居先を突き止めた理由について「江端さんから聞いた」以外の理由が語られるのかもしれないと考えています。
⑤キスをしたのは誰なのか
キスをした相手については一応、下記の記事で考察しています。
上記記事の中では三玖か五月の可能性が高いと書いたものの、現時点でははっきり言って何とも言えないというのが正直なところです。
というのは、風太郎にキスをした際の彼女の心理が全く読めず、ある程度計画的な行動なのか全く衝動的なのかも不明だからです。
彼女なりに何らかの考えがあり、その心理は後に紐解かれるのかもしれませんが、仮に衝動性の高い行動だとしたら理詰めでの推定は困難です。花嫁が誰かという謎に直結するという事もあり、この点は花嫁が誰が分かる時点まで明かされないでしょう。
⑥花嫁衣装は何故多数あるのか
これは大方の皆さんが予想している通り、披露宴内で全員がウェディングドレスを着て、誰が花嫁かを風太郎が当てるという「五つ子ゲーム」を行うのではないかと思います。その根拠は大きく2つです。
一点目は上のコマから分かるように、挙式に姉妹が参加していないという点です。
冷静に考えると、二人に最も近しいといえる他の姉妹が挙式の場面に居合わせていないというのは極めて異常です。何せ式には、前田はおろか、風太郎のバイト先の洋菓子店の店長ですら出ているのですから。
ここから推測したのは、他の四姉妹はこの時点で平服あるいはウェディングドレス姿なのかもしれないという事です。
仮にこの後ドレスに着替えての「五つ子ゲーム」を行う場合、挙式の時点で通常のパーティドレスを着ており、また着替えるというのは面倒でしょう。そのため、現時点ではその後の着替えの手間を考え、平服でいるのかもしれません。また、あるいは既にウェディングドレスという可能性もあります。
なお、どうせ後で着替えるのであれば、わざわざ挙式中の時間を平服で待ち、終わってからウエディングドレスに着替えるというのは合理的でないので、この時点で既にウエディングドレスに着替えている可能性が高いと思われます。
平服でいるにせよ、ウエディングドレスでいるにせよ、その格好で挙式に立ち会う事はできません。だから、四姉妹は挙式の場面にいないのではないでしょうか。
二点目は指輪の交換を後回しにした点です。これは、もし花嫁に指輪を嵌めさせてしまうと、その有無や指輪の形状・材質から個人を識別できてしまい、「五つ子ゲーム」が成立しないからではないかと考えました。
なお、この説が正しければ、風太郎自身も「五つ子ゲーム」を行うことを把握・諒解しているということになりますね。
ただ、11枚あるドレスがどう用いられるのか、その内訳は分かりませんでした。
最初は、花嫁の挙式用[1枚]+お色直し2回用[2枚]+お色直しに合わせて他の四姉妹が着用[8枚]の計11枚かと思っていました。この場合「五つ子ゲーム」は2回行われる訳ですね。
しかし、らいはがドレスを見るシーンの直後、既にドレスに袖を通している花嫁の姿が描写されています。とすると、上の計算に登場する挙式時のドレスは数に含めるべきではなく、結果一枚余ることになります。とすると、11枚の内訳の意味合いは読みきれないです。
また、お色直しを2回するというのも、あまり一般的ではない(というのは私個人がこれまで結婚式に参加してきた経験則ですが)ように思うので、その点からしても、上で挙げた11枚のドレスの内訳は疑問符が付きます。
11枚というドレスの枚数には意味が無いのか、それとも上記以外の用いられ方をするのか、結局現時点では推測できませんでした。
⑦五月は何を隠しているのか
これは素直に考えて、自分が零奈であることでしょう。
と、これだけでは③の話を裏返しにしているだけなので、追加で2点考察した内容を挙げておきます。
お守りに込められたメッセージは?
風太郎が川に流してしまったことで確認不可能になったお守りについて。一体何が書かれていたのでしょうか?
一点だけ言えるのは「五月が零奈の正体である」などの自白ではないだろうということです。
その根拠はこのシーンです。五月は零奈を写真の子という前提で、風太郎に誰がその正体かを当てさせようとします。
しかし、もしお守りに自分が零奈の正体であるなどの事が書いてあったなら、風太郎にこんな問い掛けの仕方はしないのではないでしょうか?
風太郎がこのシーンの少し前で、五姉妹の誰かが零奈を演じていると当てたとき、五月は心底驚いていたようでした。もし、お守りに自身の正体等に関して書いていたのだとしたら、このリアクションは不自然です。何故なら、もし風太郎によって既にお守りが開封されていたなら、自身の正体を風太郎は知っている筈だからです。
お守りは風太郎が中身を確認する前に川に流してしまいました。そのため、風太郎がお守りを見ておらず、また見る機会が失われたのも確かなのですが、この事は五月視点では分からないはずです。にも関わらず、五月は「風太郎は零奈の正体を知らない」という前提で風太郎に自身の正体を問いかけます。これは、お守りにおいて自身の正体については言及していないからではないかと思いました。
五月は自身が零奈である事を風太郎に伝える気はあるのか?
あると思います。
③の項目の中でも言及しましたが、五月は零奈=写真の子と考えている風太郎のために、彼が写真の子を思い出す手助けをしていると思われます。
しかし、そうこうしている内に風太郎は、零奈=写真の子と考えているがために「零奈ではないという根拠(お守りを今もなお持っている)」によって、一花の事を「写真の子ではない」と結論付けてしまいました。
もし、写真の子が本当に一花だとしたら、この誤解はいつか解かれなければなりませんが、風太郎が零奈=写真の子と考えている限り、この誤解は解消されません。しかし、この点について風太郎が自発的に気付くのはかなり難しいでしょう。
となると、展開的に五月が風太郎に自身が零奈であり写真の子ではないという事を伝え、それをきっかけにして一花が写真の子ではないという自身の判断について風太郎が再検証するという流れになるのではないかと考えられます。
⑧四葉は何を考えているのか
四葉の内心については、それを示唆する情報が本当にありません。そのため、その心情については推測あるいは展開からのメタ読みでしか語れないのが現状です。
①の項で四葉が花嫁である可能性が高いと自分が考えた根拠については、彼女が花嫁とした場合にしっくりくる伏線が多いためです。以下、その点について改めて確認していきます。
風太郎の名前を知っていた?
四葉の初登場シーン。彼女だけが風太郎の事を名前で呼んでいます。この事から、彼女が風太郎の事を以前から知っていたという説もあります。以前から知っていたという事は、写真の子なのでしょうか?
しかし、私は写真の子は一花だと考えているため、四葉は写真の子ではないという話になります。よって、この解釈との辻褄を合わせるとしたら、以前から知っていたという可能性は薄いという事になります。
素直に考えるなら、四葉は風太郎が落とした100点の答案から名前を知ったのでしょう。四葉は風太郎が答案を落とした場面を見ていたので、彼が風太郎本人と判断できたという訳です。
ちなみに風太郎が答案を落としたのは、前日に五月に答案を見せてから学食を立ち去るまでのどこかでしょう。五月の知り合いかと四葉が興味を抱いたため、彼が答案を落とした事にも気付いたのではないでしょうか。
風太郎を好きと言っている
上述の通り、四葉は写真の子ではないと私は考えていますが、写真の子=花嫁という前提は無いため、そこは問題ではありません。
何より四葉は作中で最も早く風太郎本人に「好き」だと告白している人物です。このシーンの後に「嘘」と四葉は発言するわけですが、「『嘘』という発言自体が嘘」である事が後になって明かされる可能性もありそうです。
公園のブランコでのやり取り
37話におけるワンシーンです。ブランコからジャンプする飛距離を四葉と風太郎が競う場面ですね。
この四葉の飛距離を風太郎が意識していると思われる場面が77話にあります。素直に考えれば、四葉の飛距離に到達あるいはその飛距離を超えたことを風太郎が四葉に披露するシーンが今後展開されると考えられます。
他の姉妹を巻き込んだという負い目の克服
81話で四葉が発言しているシーンです。四葉は他の姉妹を自分の成績不振から転校する事態に巻き込んだことに、強い負い目を持っています。それが改めて明らかになったのが、この場面です。
物語の展開的に、この四葉が抱えるトラウマが克服されないというのは考えにくいです。この四葉のトラウマの克服が、風太郎と恋愛関係が構築される過程で為される可能性があります。
キスをした心情は隠蔽されている
⑤の項で取り上げたキスの件について。風太郎は誰がキスをしたかを気にしたり動揺したりしていますが、五姉妹の心理面では一切出てきません。
それはもちろん、その点を描写してしまうと誰がキスをしたかが明らかになってしまうからですが、一方でこのキスをした人物の心理を全く描かないというのは不自然な気もします。
しかし、四葉がキスの相手であれば、その心理が描かれない事の不自然さは払拭されます。
これらのように、四葉が花嫁として物語がまとまった場合にすんなりと"ハマる"点が随所にみられます。この事から、彼女が花嫁候補である可能性は高いといえるでしょう。
ちなみに彼女は風太郎と付き合う事について「ありえません」と語っています。この心理については、81話の考察にて言及しています。
要旨だけ簡潔に述べると、四葉が風太郎に対して恋愛感情を現時点で抱いているかはさておき、彼女は他の姉妹が自身よりも幸せでなければならないと考えているため、風太郎に対する他の姉妹の好意を知っている時点で、自分以外が風太郎と結ばれるべきと考えているが故の「ありえません」発言だったと考えます。
よって、この発言をもって彼女が風太郎に対する恋愛感情を否定していると解釈するのは早計と考えます。
まとめ
長くなりましたが、現時点における自身の考察を書いてみました。事実に基づく検証もあれば、主観による推測が多分に含まれる内容もあったと思いますが、『五等分の花嫁』という作品を楽しむ上での一意見としてお読み頂ければと存じます。
なお、普段は毎週の話が掲載される度に、各話に関する感想・考察記事を挙げていますので、宜しければそちらもお読み頂ければ幸いです。
以上、『五等分の花嫁』における大きな謎8点に関する考察でした。
§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。