あるこじのよしなしごと

妻・息子2人(2014生:小麦アレ持ち/2019生)と四人で暮らしています。ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、育児、その他日常等について綴っています。

漫画『五等分の花嫁』105話の感想・考察/三玖がクラスの不和を解消しようと奔走する

ざっくり言うと

学園祭一日目の三玖の様子が描かれる。三玖はパンケーキとたこ焼きの選択から生まれたクラス内の不和を解決しようと奔走する。その狙いは上手くいきかけるが、結果的にたこ焼き屋の屋台は小火を出し、出店停止が告げられる。

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

漫画『五等分の花嫁』105話「最後の祭りが三玖の場合①」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。

なお、下記は前話(104話)の感想・考察記事、また最近作成した五等分の花嫁の早押しクイズ20問の記事、および感想・考察の記事一覧へのリンクとなります。よろしければ、ご覧下さい。

◾️前話の感想・考察記事 

◾️感想・考察記事 一覧

 ★『五等分の花嫁』早押しクイズ(全20問) 

出来事のおさらい・感想

105話で起きた出来事を簡潔に箇条書きすると、こんな感じでした。

  • 三玖がたこ焼き屋の屋台に出向き、男子と女子の溝を埋めようとする。
  • たこ焼き屋の男子の態度が軟化し、三玖の希望が叶えられそうになる。
  • たこ焼き屋が小火を出し、出店停止が告げられる。

 

105話はやはり三玖が主役の回でした。三玖が読者の知らない中で、クラスの平穏のために努力していた姿が描かれました。

ラストではその努力もむなしく、たこ焼き屋の屋台が燃えてしまったように見えますが……果たして、彼女がやった事は無駄だったのでしょうか?

以下、今回特に気になった点を考察します。

考察

燃えたたこ焼き屋

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100話ラスト付近におけるページで燃え盛る炎から、三玖のエピソードでは炎が絡む可能性が示唆されており、また四葉がその安全性を指摘する点から、たこ焼き屋が燃えるのではという噂がまことしやかに語られていましたが、105話はまさにその通りの展開となりました。

そもそも何故たこ焼き屋が燃えてしまったか、ですが……。

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誰がやったか分かりませんが(前田?)、コンロを高火力に改造したのが直接原因とみてよさそうです。頑張ってこらした工夫が仇となりました……安全面を考慮しなかったのはまずかったですね。

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風太郎が胸中でモノローグしていた

学園祭初日は無事に終わりなんてしなかった 

という内容が指し示していたのは、おそらくこの小火騒動とみてよいでしょう。

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三玖は一日目の昼、なんとか男子と女子が仲良くできるようにと努力していました。その最中、たこ焼きを食べた際に思わず見せたリアクションが四葉と同じだったため、男子生徒は破顔していましたね。

ちなみにその後、

あっ。お、おいしい……。

とリアクションを取り直す三玖の様子は可愛らしかったです(笑)

過去の三玖であれば、クラスの皆の仲を取り持とうとはそもそも考えなかったかもしれませんし、またそう願ったとしても実際に行動を起こすまでには至らなかったでしょう。

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しかし、単身たこ焼き屋の男子の中に飛び込み、見事に彼らを説得した三玖の姿をみて、風太郎は彼女に強くなったと伝えるのでした。この言葉を聞いた三玖は、相当嬉しかったでしょうね!

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一方、三玖は三玖で、自身が変わったというよりは、風太郎による

変えられるとしたら……三玖、お前だ

という発言を信じ抜いた結果という感想かもしれません。自分で"自分"は信じられないけれど、"風太郎が信じると言った自分"なら信じられるという気持ちがあったのですね。

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ちなみに、上のページの真ん中のカットは第3話のこのシーンと思われます。歴史(というか髭のおじさん)が好きなんておかしいという三玖に対して、風太郎が発破をかける場面です。

自分が好きになったものを信じろよ

という風太郎の台詞から、自分(三玖)が好きになったもの(風太郎)を信じることにした三玖を表しているのですね。

また、この演出からは、学園祭編でもこの告白が為された屋上がキーとなる可能性が高まったと言えそうですね。

二日目は病院に行く風太郎が、その夜に学校に戻って三玖と会うとなると、その動きは大分不自然になります。

とすると、会うタイミングはおそらく一日目の夜、三玖が倒れた事で担ぎ込まれた保健室あたりでしょうか。

ある種、今回三玖が動いたのは、風太郎が唆したことも影響しています。その責任を感じた風太郎は、保健室で三玖が回復するまで待とうとするのではないでしょうか?

その後、復活した三玖と夜風に当たるために屋上に向かうという流れになるのではないかと個人的には想像しています。

 

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屋台の焼失、および出店停止にショックを覚えた三玖は倒れてしまいます。彼女の努力は無駄だったのでしょうか……?

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しかし、103話ではパンケーキ屋台で働く男子の姿が描かれていました。この事から、三玖が取った行動が決して無駄ではなかったことが読み取れます。

次話において、おそらく男子と女子の和解する姿が描かれるものと思われます。

【追記】男子はパンケーキ屋さんに合流していない?

すぐ上で書いた男子生徒がパンケーキ屋台に合流しているという話ですが、これは隣の屋台の生徒では?という指摘を上記のツィートの通り受けました。

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確かに、このカット(99話)を見る限りパンケーキ屋さんは丸いプレートが二つからなる屋台のようです。

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そして、男子生徒がいるスペースの屋台にある器具は四角い! これを見る限り、別の屋台のスペースが描写されていると考えるべきですね。

つまり、この時点で男子はパンケーキ屋には合流してないと見るのが妥当のようですね……ご指摘ありがとうございました!

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二乃はたこ焼き屋さんについて100話で

さーねー、どうなるのかしら……

と投げやりに話していました。その様子から考えると、男子生徒たちがどうしているかは全く不明のようですね。106話で合流する流れが描かれると良いのですが……。

三玖を取り巻く恋愛模様

風太郎とは結ばれないと考えている三玖

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三玖は105話で、自分は風太郎と結ばれる事が無いと考えている事がわかりました。それが事実かどうかはさておき、三玖の中では風太郎は他の誰かを好きだと考えられているという事でしょうか?

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一方、98話で三玖は風太郎に水族館で再告白していますが、この時点から心境の変化があったのか(つまり、この時点で既に三玖がそう考えていたのか)は正直よくわかりませんでした。

この時は希望を持って告白したようにも、また半ば無理という答が返ってくると予想しながら話を振ったようにも、どちらにも見えるのです。

三玖が風太郎への恋心を諦めるとしたら……三玖は、風太郎が一花の事を好いていると考えている可能性があります。

休学騒動の際、何とか一花の中退を阻止しようと風太郎はなりふり構わず努力していました。これは風太郎が一花に恋愛感情を持っているからではなく、おそらくは風太郎自身の使命感からの行動と思われるのですが、三玖視点ではその様子が風太郎が一花を好きだからと写ったのかもしれませんね。

林間学校の入れ替わりの精算

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また、このエピソードでは前田が三玖に謝罪する場面が描かれました。

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怖がらせたと前田が三玖に謝ったという事は、一花は三玖が一花に入れ替わって告白を受けたことまで洗いざらい話したということになりますね。

普通なら、その事実に前田は怒っていいと思いますが(笑) 怒らずにむしろ怖がらせたと謝るのは、高校生としては相当人格が優れていると思いました。

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前田はまた、風太郎たちの結婚式の場面で、林間学校の夜において風太郎と花嫁の間に何らかの出来事があったと語る場面がありました。

仮に、この語る内容まで含めて一花が話していたと推定すると、この時に起きた出来事とは一花が林間学校の夜に目撃あるいは自身が体験した何かに限定される事になります。

もっとも、この点についてはその話の源泉が一花と決まったわけではない(風太郎がバチェラーパーティーの場などで何らか話している可能性もありうる)ため、あまり確度の高い話ではありませんが。

病院送りになったのは五月?

三玖が倒れたのは一日目の夕方

さて、本エピソードのラストで三玖はショックから倒れています。これはつまり、三玖が病院に行った姉妹の正体という事でしょうか?

しかし、勘違いしてはならないのは、この出来事が起きたのは一日目の夕方、風太郎による告白騒動の後の話という点です。

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二日目に三玖は働き回ったり、放送部のインタビューを受けたりと元気にしているのですね。そのため、ここで倒れた三玖がそのまま病院に行ったわけではないのです。

この演出がある種のフェイクだったとすると、むしろ、二日目に倒れたのは別の姉妹である可能性が高まると考えられます。

寝不足が示唆される五月

105話では、倒れて病院に行くこととなった姉妹が誰かを示唆する強い伏線があったと感じました。

自身のツィートを引用しますが、それは遅くまでパンケーキ作りに励む三玖を案じる五月の姿です。ここでは三玖の努力が描かれている一方で、五月も何か(おそらくは勉強)のために深夜帯まで頑張っている事実が描かれているのですね。

また、リプライ頂いたツィートにおいて、五月が96話の1ページ目で既に眠そうな姿が示唆されているともご意見を頂けました。

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確認してみると、確かに! 

ここは全く気付かずスルーしていました。よく気付かれましたね!

これら、何度も睡眠不足の五月の姿が描かれている点から、二日目に倒れるのは五月で、その原因は過度な勉強による過労(寝不足)である可能性が極めて高いと思いました。

叩かれた風太郎?

再度、自身の昨夜のツィートから。

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よく見るとラストシーンで先生と話す風太郎の頬に、何らか汚れか傷のようなものがある事が分かります。

小火騒動の際に汚れたとも考えられますが、その形状は手の形のようにも見えます。もしかしたら、誰かに叩かれたのでしょうか?

もし風太郎が誰かに叩かれたのだとすると、そのタイミングは一日目の風太郎による告白騒動の後、一花と別れる直前から、先生に小火騒動で呼ばれる時点までの間となりますね。

そして、その相手を五つ子の誰かに限定し、またその真相が各人のエピソード内で明らかにされると仮定すると、既にエピソードが終わってしまった一花と二乃、また本話でクラス内不和の解消に奔走していた三玖は除外されます。

残るは四葉と五月ですが、風太郎をこのタイミングで叩く動機がありそうなのは五月です。

三たび自身のツィートを引用しますが、風太郎が告白騒動の後、一花に対して話していた

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誰も選ばない

という発言を実は五月が陰で聞いていたのだとしたら……。

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何らかの答を導き出したと思っていた五月からすれば、依然として煮え切らない態度を取るつもりの風太郎に対して、失望から平手打ちを食らわせた可能性があると思いました。

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五月は二乃との喧嘩騒動の際も、感情的に平手打ちをしてしまった過去がありました。今回もつい手が出てしまった可能性はありうると思いました。

ただ、この解釈をした場合に生じる矛盾点として、100話(二日目)では風太郎が誰かを選ぶつもりだと五月が認識している点があると、リプライでご指摘を受けました。

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これは確かにその通りで、そこは気付いてなかったです!

ここから自身で考えた可能性は、以下の4パターンのいずれかです。

  1. 五月は風太郎を平手打ちしたが、そこで風太郎から「本当は誰かを選ぼうとしていた」などの真意を明かされ、すぐに和解した
  2. 既にエピソードが消化された一花や二乃が平手打ちをしていた(リプライでは「平手打ちをしたのは一花では?」というご意見)
  3. 五つ子以外の誰かが平手打ちをしている。前田あるいは武田、五姉妹の実父など
  4. そもそも平手打ちはされていない。風太郎の頬にあるのは単なる汚れ等(小火騒動の際に付着した?)

 

上記の中で、2の場合は一花編・二乃編ではその様子が描かれなかったことになるため、五つ子の話が全て終わった後に風太郎視点のエピソードが開幕する可能性があると考えられます。

この場合、五つ子+風太郎で各2話ずつで計12話が描かれるとするとその終わりは112話となります。そして、コミックス13巻の最終話が113話なので、113話に「日の出祭 三日目」のエピソードが配置されると綺麗に収まる事からも、そうしたエピソード配置になる可能性は高そうに感じました。

まとめ

105話では三玖、またイマイチ様子が見えていなかった男子のたこ焼き屋の様子が描かれましたね。

私は炎の示唆に三玖が絡むのであれば、たこ焼き屋が燃えると見せかけて、パンケーキ屋の方で小火が起きるのかもしれない(たとえば二乃・風太郎が不在となった二日目夕方などに)と想像していたのですが、実際には巷で噂されていたように、やはり男子のたこ焼き屋の方で小火が起きましたね。

そして三玖は、男子と女子との仲を取り持ちたいと考えている点から、この件に関与したという形になりました。この構成にはなるほど、と思わされました。

上で書いた通り、私は最終的に倒れたのは五月と推測していますが、それはそれとして一日目の夜に倒れた三玖がどうなったのかは気になるところです。

学園祭の二日目には元気に来ているので大きな問題は無かったのでしょうが、果たしてどうやって三玖が回復していったのか? そして、そこに風太郎は絡んだのか? また絡んだとすればどのように? と気になる点は沢山あります。

また、その過程で、風太郎はやはり三玖とキスをする事になるのかどうか……。

何となく三玖が一日目から復活する中でのキス、すなわち一日目夜時点で三玖とのキスが描かれるとは考えにくいと思っているのですが、もしその過程でキスをするとしたら、物語としての提示順では一花→二乃→三玖でキスをするのに対し、実際の時間軸では三玖→二乃→一花の順でキスをしていたという事になりますね……。

まあ、流石にこの展開(つまり、三玖が一花や二乃に先んじてのキスをしているという展開)は無いだろうと思っているのですが、実際何が起きるかは分かりません。次回、一体どのように話は展開するのでしょうか?

以上、『五等分の花嫁』105話「最後の祭りが三玖の場合①」の感想・考察でした。


§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。

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