あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

漫画『五等分の花嫁』83話の感想・考察/「写真の子」の正体がほぼ確定?

ざっくり言うと

風太郎は偽三玖を一花と見破る。そして、その後に一花から放たれた言葉も嘘とみなすが……。各人の思惑が交錯する中、コース別体験学習でとうとう三玖が風太郎と二人きりになる機会を得る。「写真の子」の正体がほぼ確定する?

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

漫画『五等分の花嫁』83話「シスターズウォー  六回戦」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。

なお、下記は前話(82話)を読んでの感想・考察記事です。よろしければ、ご覧下さい。 

出来事のおさらい・感想

83話で起きた出来事を簡潔に箇条書きすると、こんな感じでした。

  • 一花が偽三玖の姿で風太郎と会話するも、あっさり一花とバレる。
  • 一花は自身を「写真の子」と主張するも、風太郎はそれを嘘と考える。
  • コース別体験学習で風太郎と二人きりになる相手が三玖に決定する。

 

前話の引きからは、いよいよ一花が偽三玖として暗躍している事が風太郎にバレるのだろう……と多くの人が感じていたのではないかと思いますが、案の定、風太郎に一花の嘘が見破られました。

風太郎は、思いのほかあっさりと見破りましたね。前話の考察でも清水寺でのアリバイや手口の性質等から、一花であると看破される可能性が高いと言及しましたが、やはり風太郎は聡明ですね。

続いて風太郎は、一花の自身が「写真の子」であるという主張についても嘘だと"見破る"のですが……この点については以下の考察で言及します。

その後、コース別体験学習で風太郎と二人きりになる相手が誰かを、一花の提案により運任せで決めることになりましたが、ここの決まり方も意外性のある決着でした。

三玖は前回の二乃の励ましで風太郎に告白する勇気を得たのかと私は思っていましたが、今回の話で風太郎を見かけるとトイレにエスケープしてしまいました。その後のコース選択の様子からも、実際にはまだ自信喪失状態であるようですね。

以下、今回特に気になった点を考察します。

考察

一花は「写真の子」なのか?

誰もが気になったのはここでしょう。一花の主張の真偽について、以下考察していきます。

結論

結論から書くと、今回の話を読んで一花が「写真の子」である可能性は高いと思いました。

82話時点の考察のおさらい

前回考察では、私は一花は「写真の子」ではないと書いていました。しかし、83話を読んだ結果、この結論が180度変わってしまっているため、そう考えた論拠について確認します。

一花が「写真の子」じゃないと考えた理由は、一花が偽三玖の姿で風太郎に「 『写真の子』は一花だ」と語らせようとするのではないか? と思ったためでした。

もし「写真の子」本人であれば自身の姿でその事を主張する筈です。しかし、そうしない(他人に語らせる)という事は嘘の思い出の中身について風太郎から突っ込まれた時に、その時の記憶が無いと言う逃げ道を残すためだと考えました。そして、当時の記憶が無いということはすなわち「写真の子」本人ではない、という論理でした。

83話の展開

しかし、83話で一花は自身の姿で「写真の子」は自分だと名乗りましたので、この時点で上の論理の前提が崩れている事になります。

風太郎がいち早く一花の正体を見破ったため、一花が偽三玖の状態から元々どのような段取りで話を持っていくつもりだったのか?を知る機会も失われました。

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前話における、一花の「使えるものはなんでも使う」という独白について、私は偽三玖の姿で「使う」のだと考えてしまいましたが、これが早合点だったのかもしれませんね。

あくまで一花はこの場では三玖の風太郎に対する好意を誤魔化すだけであり、写真の事(京都の思い出)については別の機会に話すつもりだった可能性があります。

ともかく、一花は自身の姿で自分が「写真の子」だと語ったというのが事実です。偽三玖の口から語らせるという方法を一花は行いませんでした。

また、「写真の子」本人なら、当時の出来事を自分からアピールする心理が働くはずとも書きましたが、この点は風太郎の方から思い出を先に語ってしまったために検証不可能になりました。この辺り、ねぎ先生は情報の出し方が非常に巧みですね。

「写真の子」しか知らないこと

しかし、一花から見逃せない発言が一つありました。

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風太郎がここに来たことがあるという発言です。これは「写真の子」しか知らない事実といえます。この発言によって一花が本当に「写真の子」である可能性が一気に高まりました。

ただ、風太郎が京都にかつて来た事があるのは一花は知っているので、この発言が当てずっぽうだったという可能性も一応はあります

ところで、この発言のすぐあとに

小学生の頃?

疑問形で風太郎の言葉に相槌を打っているのは少し気にかかる点ではあります。ここの解釈としては、以下のいずれかと考えます。

  1. 単に言葉のトーンが疑問形になってしまっただけで、風太郎の発言を疑問・不思議に思っている訳ではない。
  2. 今の姿は三玖なので、本来の「写真の子」(=一花)ではない事から、風太郎がここに来たことは知らないという前提に立ち、疑問形で返した。
  3. 一花は風太郎がここに来たことを実は知らない(=ここに来たことがあるという発言は当てずっぽう・山勘)。よって、小学生の頃に来たという風太郎の言葉に対して、推測が当たったことに驚いている。

 

1の場合、この発言が疑問形な点についてほぼ意味はない事になります。一花が「写真の子」という前提に立つなら、ほぼこれしか解釈のしようがないですね。

2の場合、それなら何故その前段で、「写真の子」しか知らないはずの「ここに来たことがある」という発言を三玖の姿で発したのかという点で矛盾が生じます。可能性としては低いでしょう。

3の場合、そもそも一花が「写真の子」ではないという事になります。一花は「写真の子」ではないという論に立つ場合、この疑問形についてはこう解釈するのが自然でしょう。

ただ、3の解釈をする場合は、二つ疑問点があります。

一つ目は、何故わざわざ上手く当てずっぽうで乗り切ったのに、疑問形で返すなどという風太郎に疑われかねないリアクションをするのかという点です。急な風太郎の発言に驚いたという可能性もありますが、そこは女優としての鍛錬を積んでいる一花なら、上手く動揺を隠して乗り切れそうなものです。

そして二つ目、こちらの方が根拠としては強いのですが、当然ながら一花の「来たことあるでしょ?」という発言に対する説明をどう付けるかという問題です。この点で一つ重要だと思うのは、一花が風太郎がここに来たことがあると知らないなら、わざわざリスクを犯して「来たことある」などと発言する理由が無いということです。

この場面では、風太郎の

ここは…

という台詞の後を一花が引き継いで発言しています。ここで、もし「写真の子」ではないがその点について嘘をつこうとする場合、自分ならどう返すかを考えてみました。この場合の発言は

  • 「何?」
  • 「どうしたの?」

など、風太郎から情報を引き出すような一言を発するはずではないでしょうか? そうして探りを入れた上で、風太郎からここに昔来たというような発言を引き出したら「覚えてたんだ」などの返しをすれば、上手く誤魔化せるはずなのです。

しかし、実際には一花はノータイムで風太郎が来たことがあるという前提で返事をしました。これはやはり、一花が本当の事を言っているからではないかと感じました。

風太郎が一花の言葉を嘘だと判断した理由

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風太郎は一花にお守りの記憶について尋ね、その結果一花が「お守りを持っている」と返したことで、一花の自身が「写真の子」であるという主張を嘘と判断しました。

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これは言わずもがなと思いますが、風太郎は「写真の子」=零奈だと考えているためです。零奈は風太郎にお守りを渡しているため、風太郎視点ではお守りを持っている人間は零奈ではなく、よって「写真の子」ではないという理屈の下、一花の主張を嘘だと解釈した訳です。

しかし、これまでこのブログでも散々考察してきましたが、実際のところ零奈と「写真の子」はイコールではない可能性がある(というか高い)というのが一つのポイントです。風太郎はこの可能性を考慮できていません……といっても、これは当然の事です。

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読み手は五月が零奈として振る舞っていると思われる描写を見ていますから、この可能性も思い付けるのですよね。第三者視点を持ち得ない風太郎が、この可能性に思い当たるのは至難の業でしょう。

一花の主張が本当だと考えられる根拠

さて、それでは一花の主張が本当であると考えられる根拠はどこにあるのか。これについて、大きく四つ考えました。

一つ目は、上で挙げたかつて風太郎がここに来た事があるという発言です。これは当然ながら「写真の子」本人でなければ知り得ない事実です。一花が外部からその様子を見ていた(後ろを尾行していたなど)というケースも、可能性としてはありますが……。

二つ目は、風太郎が一花の主張を嘘だと"見破る"演出がミスリード的だからです。前回の風太郎の気づきについては、その意図を多くの読者が理解したはずです。そして、今回その気づきを用いて、一花の主張が嘘であるという結論を導き出しました。この一話前で伏線を張った上で読者に"見破った"感を持たせる話の流れは非常に怪しいです。誤った結論へと誘導しているのでは? と疑ってしまいます。風太郎が出した結論が誤っているとすれば、すなわち一花は「写真の子」だったという事になります。

三つ目は、これまで偽三玖として数々の嘘をついてきた一花による、自身が「写真の子」であるという主張だけは真実だったという構造が物語的に美しいからです。狼少年ならぬ、狼少女という訳ですね。これが一から十まで嘘だったという話だとすると、一花というキャラクターの扱いとして可哀想過ぎるように思えます。

四つ目は、一花が「写真の子」でなければ風太郎争奪戦からは事実上リタイア確定だからです。一花の最近の行動はスポーツでいえばかなりのラフプレーでした。通常であればこの展開からの逆転はかなり厳しいでしょう。ただ、これが「写真の子」であれば話は別です。まだ当落線上に残る理由になります。

以上、一つ目以外はほぼメタ的な読みで申し訳ありませんが、以上の四点が一花が「写真の子」だと私が考える根拠となります。

風太郎が「写真の子」を一花だと気付くために必要なことは?

上で書きましたが、風太郎は「写真の子」=零奈だと思っています。この考えを風太郎が持ち続ける限り、一花の主張は嘘としか解釈できません。

それでは、もし一花が本当に「写真の子」だったとして、風太郎はその事にどうすれば気付くことができるのでしょうか?

この点は、五月によって「自身が零奈として振る舞っていたが『写真の子』本人ではないのだ」という説明が為されれば問題ないでしょう。

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五月は、他の姉妹同様に二人きりになりたい理由があるようですが、これは風太郎に自身が零奈である事を明かそうと考えているのかもしれませんね。

上記の79話の考察内で言及しているのですが、私は五月が修学旅行前のショッピングモールで零奈として現れたのは、風太郎の京都での記憶を呼び覚ます目的のためと考えています。

82話における清水寺のやり取りで、風太郎が何かに気付いた様子を、五月は「写真の子」について何かを思い出したのだと考えた可能性があります。だとすれば、自身が零奈であることはもう明かしてもいいのではと考えているかもしれません。

そして、五月が零奈であると風太郎に明かせば、風太郎はお守りの有無が「写真の子」であるかどうかとは無関係であることに気付けます。おそらく、こうした流れで風太郎は自身の判断ミスを察知するのではないでしょうか?

「写真の子」との過ごし方

今回、風太郎の発言によって、当時の京都での過ごし方が一部明らかになりました。この点も色々検証できそうですが、一点微笑ましく思ったのは

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二人がトランプで遊んでいるシーンです。よく見ると、遊んでいるのが七並べである事が分かります。

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七並べといえば、林間学校の際にトランプを持ち込んだ風太郎が遊ぼうと言ったゲームなんですよね(誰の発言かは明確ではないですが、そのテンションからは"トラベラーズ・ハイ"の風太郎の可能性が濃厚でしょう)。

風太郎が子どもの時に二人で遊んだ七並べが、とても思い出深かったということが分かります。

コース別体験学習における選択について

五姉妹が風太郎と二人きりになるため、一花の提案により、運を天に任せてコース別体験学習でそれぞれ異なる選択肢を選びました。五姉妹および風太郎の選択について、みていきます。

二乃

Aコースを選択。このコースだけは文字が切れており、コース名が明確には分かりませんでした。「散策」という文字のみが辛うじて読み取れます。

文字数、他のコースとのバランス、Aコースという配置からして、オーソドックスに【市内散策】または【寺社散策】あたりでしょうか?

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二乃は「古〜いお寺」には興味が無いようなので、もし寺社散策であれば選ばないでしょう。という事で、おそらくは京都市内の散策なのかなと思いますが。

ところで、修学旅行初日で騒ぎとなった盗撮魔は鳴りを潜めていますが、このコース別体験学習の際に二乃を狙う盗撮魔が現れるかどうかは要チェックですね。 

上の81話の考察でも言及しましたが、私個人は前田が盗撮の実行犯、風太郎がその首謀者(依頼人)という考えを持っています。

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しかし、前田は風太郎と同じくEコースを選んでいるため、このタイミングで二乃が盗撮された場合、前田犯人説は瓦解する事となります。

四葉

Bコースを選択。コース名は【名庭巡り】。

龍安寺の枯山水や苔寺(西芳寺)辺りを巡るんでしょうか。四葉にしては(?)意外と渋いチョイスです。

五月

Cコースを選択。コース名は【茶道体験】。

これはお茶菓子目当てですね。間違いないです。きっと和菓子を堪能する姿が描かれるに違いありません(笑)

一花

Dコースを選択。コース名は【織田信長のゆかりの地巡り】。

この選択は読み手の殆どが裏を書かれたのではないでしょうか?

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というのも一花は実は風太郎の発言を聞いており、Eコースを彼が選択する可能性が高いのを知っていたのですよね。また、一度はコース選択にEコースと書いているのです。

ましてや、このコース別体験学習で五人が違うものを選ぶという話自体、一花の提案です。これは風太郎と二人きりになる事を計算尽くだったとしか思えません。

しかし、蓋を開けてみれば一花はDコースを選択していました。

元々のコース名からして、普通に決まっていればこのコースは三玖が選んでいた筈です。という事は、一花は風太郎が選択する筈のEコースの権利を三玖に譲り、自身は興味の薄いDコースを選択したのですね。

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コース選択の紙を前にして、一花は他の姉妹とのやり取りを反芻します。おそらくは一花は選択の直前まで、他の五姉妹を出し抜く筈だったのでしょうが、結局はその企みを捨てて、三玖に風太郎と二人きりになる権利を譲ります。

何故三玖に譲ったのか、その心理は明確ではありませんが、素直に考えるならやはり三玖への謝罪の気持ちなのでしょう。

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特に、ホテルに戻った際に自身が利用した三玖から、逆に謝られてしまった事は、一花の心に強く刺さるものがあったと思われます。

三玖

Eコースを選択。コース名は【太秦映画村】。

元々は一花が選択しようとしていたコースですが、三玖はこのコースを譲られたものと思われます。風太郎の事を抜きにしても、女優を志す一花が一番好みそうなこのコースを何故譲ったのかは三玖も不思議に感じているかもしれません。

ところで、一花は三玖にどう声掛けをして譲ったのでしょうか? 

この点は、以下のどれか辺りかなと思いました。

  1. 三玖がいかにも選びそうなのがDコースだから、そこを外した方が風太郎に遭遇する確率は低くなるのではと言われた
  2. 時代劇等のセットは歴女の三玖が楽しめるのではと言われた
  3. 今度撮影する予定の映画で織田信長に関する物があるからDコースを譲って欲しいと言われた

なお1の場合、厳密には風太郎が三玖と一緒のコースを選びたいと考えている前提が無い限り、こんなことを考慮しても仕方ないのですが……

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少しでも風太郎と一緒になる可能性を低くしたいと考える三玖であれば、細かい話は抜きにして、自分が選びそうにないコースにしておこうという風に思考が流れる可能性はあるかと思います。

風太郎

上述の通り、映画村のEコースを選択。

まあ、男子高校生にとってみれば、ぶっちゃけこれが一番面白そうですよね。

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また、元々カメラに触れていた風太郎にとっては、映画の撮影というテーマに興味があって選択した可能性もあるかもしれません。

一方で、もし仮に五姉妹の事を考えての選択だとすると、Eコースは一花が選ぶ可能性が高いと思われるコースですが……。

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二日目終了時点のやり取りからして、一花の事を意識して風太郎がコース選択したという可能性は低そうに感じます。

やはり、純粋に楽しそうなものという事で風太郎はEコースを選択した可能性が高いでしょう。

パンはどこへ消えた?

個人的にとにかく気になる、三玖が作ったパンの行方について。82話の考察で、実は二乃が室内に持ち込んだ鞄の中に入っているのでは……と予想していましたが、83話でもパンはとうとう出てきませんでした。

修学旅行も三日目。一日目朝に焼いたパンの消費期限もそろそろ限界でしょうか。伏見稲荷大社で三玖が落としたパンの行方が気になって仕方ありませんでしたが、結局誰にも拾われずにそのままだったという話なのか……。

いや、まだ諦めるのは早い! とうとう風太郎と二人きりのチャンスを得た三玖が、この機会に隠し持っていたパンを渡す可能性もゼロではないでしょう。本ブログではパンの行方について、最後の可能性が絶たれるまで諦めずに追跡していきます。

【追記】一花と三玖がコース別授業で入れ替わっている可能性について

ラストシーンにおいて、実は一花はEコースを選んでおり、三玖はDコースを選んでいるのではないかという指摘をコメントで頂きました。要するに、二人がこっそり入れ替わっているという可能性があるということですね。

確かにその可能性はありますね! そこまで考えてはいませんでした。ご指摘ありがとうございます。

以下、この点について整理してみたいと思います。

三玖が一花に成りすます必要はあるのか?

どういった可能性があるかの場合分けを行う前に、まずこの点を片付けておきたいと思います。

もし一花が四たび三玖の姿でEコースにいるとした場合、同時に三玖は一花の姿でDコースにいなければなりません。一花が三玖の格好になる事についてはともかく、三玖が一花の格好になる必要性は果たしてあるのでしょうか?

この点は、たとえば一花から「フータロー君と会ったら気まずいと思っているなら、私に変装して、もし同じコースになっても私の振りをすれば自然と話せるかも」というような入れ知恵をされたなどと仮定すればクリアできます。三玖に一花の格好をさせることは十分可能と考えます。

どんな可能性が考えられるか?

単純に場合分けすると、下記の4パターンが考えられます。

  1. 一花(善)は三玖と入れ替わっていない
  2. 一花(善)は三玖と入れ替わっている
  3. 一花(悪)は三玖と入れ替わっていない
  4. 一花(悪)は三玖と入れ替わっている

 

1のケースは、最初の考察で書いた内容のままです。一花は三玖のためにEコースを譲ったというケースですね。これが一番分かりやすく、平和な世界です。

2のケースは、三玖と一花は入れ替わっているのですが、一花の狙いが三玖の評判を上げる事にあるケースです。風太郎の前では自信が持てない三玖のために、罪滅ぼしの精神で一花が一肌脱ぐという事ですね。とはいえ、風太郎と二人でデートできるのですから完全な善意とも言い切れませんが、ともかくその考えの根本は三玖のためである……というのがこの説です。

3のケースはやはり一花はDコース、三玖はEコースを巡るという前提は変わらないのですが、一花の腹痛が仮病という可能性です。一花は仮病を理由にDコースを離脱し、Eコースに合流する狙いを持っている可能性があります。

4のケースはおそらく今回コメント頂いた方の想定したケースで、実際には一花はEコースを譲っておらず、風太郎と一緒に三玖の姿でデートしようと考えたケースですね。

この通り、考えようによってはいずれのケースであっても成立しうると言わざるを得ません。

前夜の一花の表情はどう解釈するか?

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一花のこの表情はどう読み取ればいいのでしょうか? 個人的な感想を述べるなら、やはり何かしら良からぬ事を企んでいる表情に見えてしまいますね(笑)

ただ、この表情をみせている瞬間は悪い事を考えていたとしても、そのまま突っ走ったのか、それとも、悪い事したらやっぱり駄目だと思い留まったのかは分からないのです。よって、この表情だけで一花(悪)の存在を決め付けることはできません。

それでは、どれが正解なのか?

全パターンの可能性を挙げて、数打ちゃ当たるでお終いではつまらないので、敢えて答えるなら……やっぱり1かなと思います。理由はメタ・非メタ含めて三点思い付きます。

 

まず、一花が三玖に成りすます、または仮病で合流したとしても、その後の展望が見えないという点です。二日目の風太郎との別れ方はとてもじゃないですが、友好的な状況ではありませんでした。この状況下では、単純にデートを楽しむことは難しいでしょう。

三玖の姿でのデートなら楽しめるのでは? という意見もあるかもしれませんが、風太郎が三玖(の姿の一花)に対して良くすれば良くするほど、一花にとっては逆に精神的に辛いような気がします。

 

次に、一花と三玖のすり替わりというネタがくどいと読者に思われる可能性が高い点です。多くの人が83話で一花の変装がバレたことによって、一花による変装騒動にひと段落ついた、少しホッとしたという印象になったと思うんですよね。このタイミングで更に一花による変装ネタをぶっ込んでくるというのは、なかなかリスキーな気がします。

 

最後は、もし仮に一花と三玖がまた入れ替わるという形で読み手の裏をかこうとするなら、一花が何かを企む表情等を83話の中で入れない方が、後々のネタバラシの際の衝撃が高いのではないか、という点です。

少しややこしい話ですが、たとえばそもそもの5コース設定で、風太郎が自然と選びそうなコースとして歴史風味のあるものを設定しておき、三玖がそのまま同じコースを選択するプロットとします。そして、一花は別コースを回るように演出します。

こうして二人のすり替わりを読者に意識させない状態で本エピソードを閉じ、次話の何処かで二人の成りすましを急遽明らかにする。この方が読者は度肝を抜かれるのは間違いありません。

つまり、すり替わってるかも?という疑いを読者に持たせる演出を今回の話に入れているという事実が、逆にすり替わってはいない可能性を高めているのではないか。そんな風に考えました。

ただ、この考え方については

  • 何の伏線もなければアンフェアという指摘を受けるためにすり替わりを示唆する演出を入れた
  • 裏の裏をかいて本当にすり替わっているというオチかも

という反論もあるかと思います。実際その通りで、客観性に乏しい論拠だとは思います。

 

なお、可能性が一番低そうなのは3です。何故なら、この場合は三玖にEコースを譲って自分が一度Dコースに行く必然性が無いからです。風太郎が行くコースが分かっていないならともかく、一花は風太郎がEコースを選ぶ可能性が高いと知っていましたから。

わざわざ別のコースを選んでおいて、仮病で合流するのは風太郎を更に不快にさせる可能性もあります。

風太郎と二人きりになるのは苦しいと思い、他の誰かを介在させたかったから、このような選択をしたのではないか。そんな考えも浮かびましたが、この場合、Eコースを選択させる相手として二乃・三玖の二人は選ばないでしょう。おそらくは四葉になった可能性が高いはずです。

心情的には

長々語ってきましたが、細かいことはさておき、心情としては一花にはこの辺で緊張を緩めて休んで欲しいと感じます。はじめて偽三玖となった日から、色々な意味で一花の精神は休まる事が無かったのではないでしょうか。

風太郎に正体がバレたのは、結果的には良かったのです。あのままだったら、下手したら五姉妹の絆が崩壊しかねない事態だったのですから。

そんなわけで、できる事なら一花と三玖のすり替わりという剣呑な話ではなく、単純に三玖と風太郎が二人で過ごす時が訪れたという展開であって欲しいなあ……と思うのでした。

まとめ

今話の見所は、一花の自分が「写真の子」という主張でしょう。これまで散々「写真の子」の話題は出てきましたが、自分がそうであるという直球のアプローチは誰からもありませんでした。私はこの一花の主張は真だと思いますが、果たしてどうなのか。

そして、次回は自身の好意を知られた事によって風太郎の事を避け続けてきた三玖が、彼と正面から相対する時を迎えます。一体どんな展開が訪れるのでしょうか?

以上、『五等分の花嫁』83話「シスターズ・ウォー六回戦」の感想・考察でした。


§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。


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