あるこじのよしなしごと

妻・息子2人(2014生:小麦アレ持ち/2019生)と四人で暮らしています。ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、育児、その他日常等について綴っています。

『インフェルノ』

ざっくり言うと

シンプルで分かりやすいカードゲーム。場の札を取らされるとマイナス点のため、できる限り取らないようにしたいが……。考え所と運ゲー感が入り乱れて訪れる所が魅力のチキンレースを楽しめる。ルール上は3人から遊べるが、4人以上のプレイ推奨。

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

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カードゲーム『インフェルノ』のルール説明とレビューです。

ルール概要

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プレイ開始時、各プレイヤーには12枚の手札が配られます。カードには色と数字の要素があり、色はの5色、数字は1〜5までとなっています。手札を配り、残ったカードは山札となります。

まず最初にカードを出すプレイヤーを決め、そのプレイヤーは好きなカードをリードします(手札から出します)。

以降のプレイヤーは常に、リードされたカードと同じ色または同じ数字のカードを出さなければなりません。

(例)黒の2のカードがリードされた場合、以降のプレイヤーは常に黒のカードまたは2のカードを出さなくてはなりません。

カードを出せない、また出したくない場合は場札を全て受け取り(注:手札には加えません)、自身のマイナス点として計上します。通常は1枚につきマイナス1点ですが、赤のカードだけは書かれている数字の分だけマイナス点となります。

なお、この時に引き取ったマイナス点のカード枚数が3枚未満のときは、山札から、引き取るカードが計3枚になるまで追加で引きます。

(例)場にあるカードが2枚の時に、カードを出さずに引き取る選択をしたとします。この時、そのプレイヤーは場にある2枚に加え、山札から1枚引き、計3枚をマイナス点の計上対象とします

場札を引き受けたプレイヤーは新たなリードプレイヤー(最初にカードを出す人)となり、ゲームを再開します。

これを繰り返して誰か一人の手札が無くなったら、その後に誰かが場札を引き取る処理をした時点で、そのラウンドを終了します。

このラウンドを人数分繰り返し、最終的に最もマイナス点が少ない人が勝利となります。

感想

勘と損切りのチキンレース

ルールは非常に分かりやすく、決着も数分でつきます。その点で気軽に楽しめるゲームです。

ゲーム中は幾度となく悩ましい場面が訪れます。自分はあと1枚しかカードが無いけれど、それを出して乗り切るべきか、もう1巡回ってきて被害が拡大(=場札が増加)するのを避けて早いうちに場札を引き取るか。

赤カードの扱いもまた悩ましい。基本的に赤カードは残しておくのがセオリーなのかなと思います。というのは、赤カードをリードされた場合、それに対応できるカードを一枚も抱えてないのはリスキーだからです。

それなら後生大事に抱えていればいいのだろうか? でも、そう単純に手札を回していると、赤でも何でもないカードがリードされたのに、何故か赤カードでフォローする→もうこの数字持ってないんじゃないの? と手札を読まれてしまいそうです。だから、単純に赤は最後まで取っとくってのもどうかなと考えたり……。

上は自分の手札の回し方での悩みどころですが、互いの手札を読み合う楽しみもあります。例えば、こんな感じです。

  • リードプレイヤーの手札の予想→リードしたカードの色・数字は沢山あるのでは?
  • その他プレイヤーの手札の予想→さっきこの数字の時は赤カードを出してたから、もうこの数字は無いんじゃないか?
  • 全体に残るカード枚数の予想→青は大分場に出されたし、もう手札にある人は少ないんじゃ?

これらを総合して、自分の手札を回す点に楽しみがあります。シンプルでありながら、意外と考え所もあるゲームです。

とはいえ、考えても仕方ない部分もやっぱりあって、結局は手札の運かなーみたいに感じるラウンドもある。

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、この考えれば何とかなるかもしれない時と、考えてもダメな運まかせの時が入り乱れて訪れるのが個人的には好きな部分です。

4人以上で遊ぶべきゲーム

このゲームは評判も良いですし、またその中身を分析すると良いゲームだと思うんですが……実際に自分が遊んだ時はイマイチに感じました。

その原因は割とはっきりしていて、3人で遊んだのがまずかった。何がまずいかというと……

引き取ったマイナス点のカード枚数が3枚未満のときは、山札から、引き取るカードが計3枚になるまで追加で引きます。

3人で遊ぶ場合、このルールが強く影響するんですよね。つまり、3人で遊んでいて1巡目でカードを出さない・出せない場合には、引き取る場札が必ず3枚未満になるため、山札から1〜2枚マイナスカードを追加で引かないといけないんですね。そして、ここは何のカードを引いてくるかが完全に運なんです。それで赤カードを引いてしまうと、一気にマイナス点が膨らんでしまう。

それが怖いので1巡目はどうしても損切りがしづらい。なので、対応できるカードが残り1枚でも基本突っ込んでいく。その結果アウトだったりすると、自分で判断してこの結果になったという納得感が薄くなるんですよね。だから、これまた運ゲー感が増してしまう。

よって、3人で遊ぶ場合は4人以上でこのゲームを遊ぶ時よりも運ゲーに感じられる展開が顕著に多くなるということです。

ちなみに、こちらは海外のボードゲームオタクが集まるサイト、BoardGameGeekにおけるインフェルノに関するページ。ここでこのゲームの推奨人数を見てみると、やはり3人はNot Recommended(非推奨)となっており、4人以上から推奨、理想は6〜7人という意見でした(もっとも、回答サンプル数は2人と少ないですけどね)。

というわけで、このゲームを遊ぶ時は人数多めの方が楽しいです。少なくとも4人以上で遊ぶのが望ましいと思います。

まとめ

『インフェルノ』は比較的手軽に遊ぶ事ができる中で、それなりに考え所もあり、一方で運や度胸でも勝負ができるという点から、非常に受け皿の広いゲームだと思います。

ただ、人数があまり少ないと運の比重が顕著に高くなるため、ルール上は担保されているものの3人で遊ぶのは避けた方が無難です。少なくとも4人以上、できればより多く人を集めて楽しむことをオススメします。

以上、『インフェルノ』を遊んでの感想でした。

インフェルノ日本語版(2016年版)

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