あるこじのよしなしごと

妻・息子2人(2014生:小麦アレ持ち/2019生)と四人で暮らしています。ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、育児、その他日常等について綴っています。

『コンプレット』

ざっくり言うと

1〜100の駒を昇順に並べるゲーム。ルール理解は容易。多少の考え所もある。最終的には運の要素が強いが、子供から大人まで幅広い層で同じ土台に立って楽しめる。

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

1〜100までの数が書かれた木の駒を用いて遊ぶゲーム『コンプレット』を妻と友人の3人で遊びました。それを踏まえての簡単なレビューです。

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ルール概要

準備

17枚のタイルを裏向きで並べる

全てのタイルを裏向き(数字が見えない向き)にしてから、各自17枚を裏向きのまま取り、自分の前に並べる。なお、残ったタイルは場のタイルとする。

1枚ずつ計5枚のタイルを表向きで列に加える

各プレイヤー順番に1枚ずつ場からタイルを引いて表向き(数字が見える向き)にした上で、自分の列の好きな場所に配置する。このとき、左から数字が小さい状態(昇順)を保たなければならない。

これを繰り返し、全員の前のタイルの列が計22枚になるまで行う。結果的に各自、数字が見えているタイルが22枚中5枚存在する列が完成する。

手番で行うこと

以下のいずれかのアクションを行う。

  1. 場に存在するタイルを一枚引く
  2. 自身の列のタイルを一枚移動する
1. 場に存在するタイルを一枚引く

場からタイルを一枚選び、それが裏向きであれば表にして数字を確認する。その後、自身の列にある裏向きのタイルをいずれか選んで、先程選んだタイルと入れ替える。

タイルを入れ替える際、列の数字の昇順は崩さないようにする。もし、入れ替えられるタイルがない場合には、オープンにしたタイルを表向きのまま場に残す。

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例:[60][66]のように既に表向きのタイルが隣り合っている状態で、[64]のタイルを引いた。このとき、入れ替えられるタイルがないため、自身の列に加えることはできない。

2. 自身の列のタイルを一枚移動する

自身の列にあるタイルを一枚選び、別の場所に移動する。

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例:場に[54]のタイルが表向きになっているが、どのプレイヤーも取れない状態にある。このとき、自身の列は[50][56]が隣り合う状態にあった。

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そのため、自身の次の手番で確実に取れるよう、[50]のタイルを一つ隣の裏向きのタイルの左に移動した。

勝利条件

最も早く自身のタイルが全て表向き(数字が見える向き)になったプレイヤーの勝利。

ルール補足

手番の連続

既に配置されているタイルに隣接する数字のタイルを配置できた場合、自身の手番を連続して行える。

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例:自身の列に既に[31]のタイルがある中で[30]のタイルを引き、[31]の隣に配置できたので、もう一度続けて手番を行うことができる。

タイルの回転

タイルには上下が無いため、回転することで読み方を変えられるタイルは、どちらを上にしてもよい。

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例:図のようなタイルを引いた際、[68]として取り扱うと配置できる場所が無かったが、[89]として取り扱う事でタイルを受け入れる事ができた。

感想

非常に手軽に遊ぶことができるゲームです。ルール難易度も低く、ゲーム慣れしていない人でも簡単に理解できます。ちなみに1ゲームのプレイ時間は、3人で遊んで20分程度でした。

最初の内は引いたタイルが問題なく入っていきますが、徐々に受け入れる余地が少なくなっていきます。このときに早めにタイルを動かして空きを作るのか、自分の引きに掛けてタイル移動は極力減らすのかで、各人の性格が表れるところが自分は好きです。

プレイ中の感覚は、一枚引いて一枚戻すというところが、どことなく麻雀に似ていますよね。そのため、親類の集まり等で普段ゲームをやらない方でも「麻雀みたいな感じのゲームだよ」と誘う事で、未知の物に対する心理的負荷を軽減できる(麻雀経験者限定)ところがあるかなと思います。

ちなみに私の父親はボードゲームは難しそうと言ってあまり参加しないのですが、コンプレットは上記の文句で参加し、すんなり遊べたという経験があります(笑)

実際、急所になっている部分が引けたり、相手の捨てた(列に取り入れられなかった)タイルをもらったり、「受けの広さ」を考えたり、麻雀に似た部分は結構あるように感じます。

もっとも、麻雀をやっていなければ面白さが分からないかというと、そんな事はありません。プレイする誰もが、数字が綺麗にハマったり、隣接する数字が引けて連続手番ができたりといった単純で根源的な楽しさを感じられると思います。

他プレイヤーの列や場にオープンになっている数字を確認して、まだ公開されていない数字がどのくらいかを考えながら、初期配置並びにゲーム中の自身のタイルの列を調整するなど、程よい絡みや考え所が用意されている点も良いですね。

ただ、目指すべきゴールやそのためにすべき事はとてもシンプルであるため、慣れてくると運ゲーであると感じる方もいると思います。タイルの配置に際し、カウンティングや確率計算といった要素はありますが、その点で強く戦況を左右する程の差がプレイヤー間で生まれるケースは少ないでしょう。

タイルの配置調整をいつ行うか、個々の性格によって変わると前述しましたが、そうした押し引きの判断がその回のタイルの引き運の流れと上手く噛み合うかどうかが勝負の分かれ目になると感じます。

最適な配置を追求できる人が長いスパンで見たら勝つのでしょうから、一言で運ゲーと切り捨てるのは乱暴かとも思うのですが、1ゲーム単位で見たらやはり運の要素で大方の勝敗は決すると思います。

ただ、運が勝敗を分ける大きな要素ということは実力差が出にくい訳で、それはつまり大人と子供で遊んでも良い勝負になるゲームであるという事でもあります。手加減をしなくても親子で遊べるゲームは貴重です。なお、数字や確率についての判断が上手くできない年齢の子供と大人が遊ぶ場合は実力差が出る事になりますが、その場合はクリアまでに必要なタイルの枚数を減らしてハンデを付けるとよいでしょう。

まとめ

本ゲームはルールが理解しやすく、また、程良く考え所が存在します。最終的な決着においては運の要素が強いと感じますが、そのため誰とでも実力差が生まれにくいです。したがって、大人と子供で遊ぶことにも向いているゲームです。

何より、場からタイルを引いて、狙っていた場所に入れられたり、隣接する数字タイルを引いて連続で手番を行えたりした時は、単純に嬉しく、そして楽しいと感じさせられます。

肩の力を抜いて、ボードゲーム慣れしている人・いない人、どちらも一緒に楽しめる良いゲームだと思います。

以上、『コンプレット』の感想でした。

コンプレット 日本語版 ボードゲーム

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