五つ子は高校卒業から五年、それぞれの夢を叶え、今なお邁進している。そして訪れた結婚式当日。マルオとの会話を終えた風太郎はウェディングドレスを着た五つ子と対峙し、最後の五つ子ゲームに臨む。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
漫画『五等分の花嫁』121話「五分の一の確率」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。
なお、下記は前話(120話)の感想・考察記事、および感想・考察の記事一覧へのリンクとなります。よろしければ、ご覧下さい。
◾️前話の感想・考察記事
◾️感想・考察記事 一覧
出来事のおさらい・感想
121話で起きた出来事を簡潔に箇条書きすると、こんな感じでした。
- 卒業後の五つ子、それぞれの様子が描かれる。
- 風太郎がマルオと会話し、自身と花嫁となる姉妹が共に幸せな気持ちであることを伝える。
- 挙式を終えた風太郎の前に、全員が同じウェディングドレスに身を包んだ五つ子が現れ、最後の五つ子ゲームを仕掛ける。
121話では成長した五つ子の姿、そして結婚式当日における挙式直後の様子が描かれました。
前回の予想では121話では卒業式も描写されるかな……と思っていたのですが、残念ながら扉絵のみで表現されるに留まりました。
121話同様、そこにはちょっと駆け足感を感じました。もう少しボリュームが欲しかったですね。
話は少し飛びますが、次回配信時にはシークレット企画の発表がある事も明言されました。卒業式の事に限らず、五等分の花嫁では補足してほしい事柄が多く残っているように思います。この点について、番外編のような形で補完される可能性もあるかもしれませんね。
一花の持っていた招待状から、風太郎の結婚相手は四葉であることが改めて明言された回でもありました。
以下、今回特に気になった点を考察します。
考察
五年後の五つ子たち
今話における登場順で触れていきます。
一花
長期的に海外に滞在しているわけではないようですが、それでも仕事絡みで海外に行っていた、また英語を話すこともある仕事だったことが示されました。
ハリウッドの映画かどうかまではよく分からないのですが、女優としてキャリアを積んでいる事が分かりますね。
五月
変化点が一番多く描かれていたのが五月です。箇条書きにしてしまいますが、
- 教師になっている
- 車の免許を取っている
- 敬語が無くなっている
一番大きな変化だと思うのは、やはり敬語でなくなっている点でしょうか。同年代として、自然な口調になっていました!
以前の考察でも書きましたが、過去の結婚式当日の場面でも敬語のキャラクターはいませんでした。
ここからは、単純に考えれば五月が花嫁(敬語のキャラクター=五月がこの場にいない)、ミスリードとして捉えるなら五月が花嫁ではない(この場に五月がいるが敬語が取れている)と、二通りの見方ができました。
答は後者、ねぎ先生のミスリードの一つだったとはっきりしました。
食欲旺盛なのは、変わっていませんでしたね(笑)
二乃および三玖
二人は共同で飲食店を出していました。名前は「なかの」。
設備の整った場所を貸してくれたお父さん
会話の中で三玖は上のような発言をしていました。という事は、マルオが提供した場所なのでしょうか?
しかし、実際には風太郎の父親=勇也が貸した場所であることがこの後の風太郎の言でわかります。よって、三玖は勇也のことを「(フータローの)お父さん」と呼んだのだろうと解釈しました。
また、このお店の内装から、これまでいまいちよく分かっていなかった「風太郎の母がやっていた料理店」のイメージも少し湧いたのが嬉しかったです。
昼は喫茶や軽食、夜は洋風居酒屋(バル)のようになるお店っぽいですね。
二乃は式当日に四葉に万感の思いを込めて(?)ピアスの穴を開けました。
この時の台詞は、風太郎が彼女の耳にピアスの穴を開けようとした時の真似っこですね。自分が風太郎にされたことの仕返しを、風太郎の妻となる四葉に返しているのでしょう(笑)
四葉
四葉はどんな仕事をしているのか、あるいはしていないのかがわかりませんでした。夢はお嫁さん=専業主婦、ということでしょうか?
ただ、今現在は風太郎と共に東京で暮らしていることは分かりました。
また、そこから五つ子の生活圏(愛知?)まで自転車で移動したという発言から、相変わらずの体力・運動神経の持ち主であることも分かります。
東京から愛知まで本当に自転車で移動したならおそるべき体力ですが、五つ子が愛知で暮らしているかは明確になっていないので、深く突っ込むのは野暮かもしれません。
風太郎
風太郎も、どんな仕事をしているのかはよく分かりません。最終話で明らかになるのでしょうか?
一花・二乃・三玖・五月が働いているのは明らかなので、何となく風太郎にも就職はしていてほしい気持ちがあります。
前田(厳密には前田の妻)の過去の発言によれば「立派な式」であるようです(実際のところ、食事等が提供される前の挙式の時点で結婚式全体のグレードが分かるとは考えにくいですが……。あるいは、前田たちが相当つましい式を挙げた可能性もあります)。
もっとも風太郎の性格からして、借金で式を挙げるとも思いません。マルオが来るか来ないか明確でなかったことから、マルオが資金を出した式でもなさそうです。勇也が資金を出した可能性は……低いでしょう(笑)
もちろん、祝儀による収入を計算には入れるでしょうが、幾ら入ってくるかは不確かなので、堅実で吝嗇家の風太郎が祝儀の収入を全面的にあてにした式を挙げるとは、ちょっと考えにくいです。
となると、やはり風太郎も何らかの職についていて、働いたお金で式を挙げているのでしょうね。
マルオと風太郎との会話
マルオは勇也に声をかけられ、挙式にこそ間に合わなかったものの式場を訪れ、披露宴から参加するようです。
本当は参加するつもりだったが勿体ぶった……という可能性は、挙式に出なかった時点で低いでしょう。本来なら挙式こそ参加すべき場面ですから、マルオは参加するかどうかを本当に直前まで迷っていたのだと思います。
マルオの物腰は一見、五年前と変わっていないように見えます。しかし、かつてのマルオは姉妹を名前で呼ぶ際、君付けでした。しかし、この話では四葉と呼び捨てにしています。心境および関係性の変化が、そこから読み取れます。
風太郎に真っ先に確認したのも
四葉は心から喜んでいるかい?
ということでした。
その後、風太郎との会話の中で「父と呼ばれることには慣れていない」と語るマルオでしたが、自分が風太郎や勇也をどう思うかは脇に置いて、とにかく四葉が幸せであるかを確認する所に、彼の子を想う父親としての姿が強く描かれている場面でした。
ワインを飲むマルオについて、勇也は
酒は祝い事にしか飲まないんじゃなかったのか?
と茶化していました。
これはかつて温泉で会話した際、マルオが話していた言葉から引っ張ってきたものですね。
マルオにとっても二人の結婚は喜ばしいものであるという彼の真意が読み取れる一幕でした。
最後の五つ子ゲーム
大方の人が予想していたであろう、結婚式当日での五つ子ゲーム。やはり来ましたね。この事について、少し整理してみました。
五つ子はいつからウェディングドレスを着ていた?
風太郎と四葉の挙式中あるいはその前からです。
121話の描写によって、マルオの到着および五つ子ゲームが行われるのが挙式後であることが明確になりました。
余談になりますが、マルオは挙式のタイミングでは不在だったので、四葉を連れてバージンロードを歩けなかったのですね。
マルオだけでなく他の姉妹も式にはいませんでした。これは、挙式の最中あるいはその前の時点からウェディングドレスを着ていたために式には出られなかったのだと予想していましたが、その通りだと今回の話で確信できました。
風太郎は五つ子ゲームを姉妹が仕掛けてくると気付いていた?
風太郎は気付いていなかったでしょう。彼のリアクションから、それは明らかです。
ところで以前、私はこの五つ子ゲームについて、風太郎もやる事を事前に知っていたのではないか? と下記の記事等で言及していました。
その根拠は、上の記事にも書きましたが、風太郎が指輪を花嫁に嵌めなかったからです。
五つ子ゲームを後にやる際に指輪を嵌めていたらその有無で分かってしまうのでアンフェアになります。だから、それを避けるために風太郎は指輪を嵌めなかったのではないか、と考えました。
しかし、今回の話で風太郎は五つ子ゲームについて事前に聞いていなかったことが分かりました。
では何故、風太郎は指輪を嵌めなかったのか?
この疑問についてTwitterで呟いたところ、とても納得できる回答を頂けました。ありがとうございました!
なるほど!
— あるこじ (@arukoji_tb) 2020年2月11日
納得いきました。私はずっと、らいはが指輪を届けてくれた認識に立っていましたが風太郎が寝ていたので直接は手渡ししていなかったのですね。
風太郎は届いた指輪に気付かなかった。なら、綺麗に筋が通ります😊
次回、四葉を見破って指輪を嵌めるのでしょうね💍 pic.twitter.com/FPQjS2oOVR
らいはが届けに来たが風太郎が寝ていたため、それに気付かなかったというのが真相だろう、というご意見でした。
確かに、そう考えると筋が通りますね!
次話では、式の最中には嵌められなかった指輪について、五つ子の中から風太郎が四葉を見破り、指輪を嵌めるという展開になるのでしょう。
五人はどれが誰なのか
これはもしかしたら理詰めでも考えられるのかもしれませんが、ここは直感で考えました。根拠も合っている保証も、明確なものは何もありません。
私の回答は向かって左から、五月→四葉→二乃→三玖→一花です。
次回、解答は果たして明らかになるのでしょうか?
まとめ
もう多くを語る必要はないですね。
いよいよ、次回は最終回。風太郎と花嫁が結ばれる瞬間を、丁寧に迎えたいですね!
以上、『五等分の花嫁』121話「五分の一の確率」の感想・考察でした。
§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。