カードを出し切る事で勝利できる毎ラウンドを重ね、最終的に最もマイナス点が低い人が勝ち。毎ラウンドは運が多分に絡むが、最終的な勝利を考えてプレイする事に戦略性を見出せるゲーム。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
カードゲーム『L.A.M.A.(ラマ)』のルール説明とレビューです。
ルール概要
このゲームでは1〜6&ラマの全7種が各8枚ずつ、計56枚のカードを使います。
各プレイヤーは配られたカードを全て出し切ることを目指します。誰かがカードを出し切るとラウンドが終了し、あがれなかったプレイヤーはその手札に応じてマイナス点を計上します。
誰かがマイナス40点に達したらゲームは終了となり、その時点で最もマイナス点が少ないプレイヤーの勝ちとなります。
ラウンドの流れ
初期準備
まず、各プレイヤーには6枚の手札を配ります。その上で、ウノなどの様に山札を作り、そこから1枚を晒して場札とします。
手番で行えること
下記の3つから、1つが行えます。
1. 手札からカードを出す
自身の手番が来たら、プレイヤーは場札に対して手札から1枚だけカードを出せます。
このとき、場札と同じ数字、または、それより1だけ大きな数字を出せます。たとえば、場札が1なら出せるのは1か2のカードですね。
場札が6の場合は、6かラマのカードを出せます。また、場札がラマの場合は、ラマか1のカードを出せます。
ラマのカードが存在する事によって、場札が1→2→…→6→ラマ→1、と循環する事になるのですね。
2. 山札からカードを引く
カードが出せない、または出したくない場合は山札から1枚カードを引くことになります。
なお、ウノなどの様に引いたカードが出せるからといって、すぐに出すことはできません。出せるのは、次の手番が回ってきたときです。
なお、山札が尽きた場合、プレイヤーはカードを引く事ができなくなります。(捨て札をシャッフルして山札を補充したりはしません)
3. フォールド
そのラウンドのゲームから降ります。
手札を抱えたまま、以降はラウンド終了まで手番が回って来ることはありません。
なお、プレイヤーが一人を残して皆、フォールドした場合、残されたプレイヤーは以降、山札からカードを引く事はできなくなる点に注意して下さい。
つまり、最後の一人になった場合、そのプレイヤーは
- その時点で持っている手札のみで上がりきる
- 手札を出せるだけ出してフォールドする
このどちらかになります。山札からカードを引きながらあがりを目指すことはできないのです。
ラウンドの終了
以下のいずれかの時にラウンドが終了します。
終了条件
- 誰か一人が手札を出し切った(あがった)時
- 全員がフォールドした(あがれなかった)時
終了時の処理
あがれなかった人
あがれなかった人は持っている手札に応じてマイナス点分のチップを受け取ります。
1なら1点、2なら2点とマイナス点を数えます。ラマカードはマイナス10点扱いです。
この時、同じ種類のカードは何枚持っていても1枚分だけ数えればOKです。
(例)2を4枚、5を1枚、ラマを2枚持っていた場合、2+5+10
→マイナス17点
失点は必ずチップで受け取ります。
- 白チップ1枚:マイナス1点
- 黒チップ1枚:マイナス10点
なお、チップの両替はゲーム中いつでも可能です。
あがった人
あがった人は、その時点で所持しているマイナス点のチップ1枚を返却できます。
白と黒どちらでもよいので、黒チップ(10点分のマイナス)を返した方が断然お得ですね!
なお、チップを一枚も持っていない場合は当然、チップの返却は行いません(できません)。
ゲームの終了
誰かがマイナス40点に到達したらゲームは終了です。その時点で、最もマイナス点が少ない人が勝ちとなります。
感想
友人と3人でプレイしました。それを踏まえての感想です。
各ラウンド自体は運ゲー要素が多い
ルールは説明した通り、非常にシンプルです。インストも簡単だし、良い意味で非常に取っつきやすい。
ラウンド中は、手札に対してあがりまで持っていけるかどうかの判断があったり、上手く事が運んであがれた時の達成感があったりしてそれなりに悩ましく、また爽快感・スピード感があります。
ですが、繰り返していると、これって運ゲー要素が強過ぎないか……と次第に感じ始めました。
各ラウンドでの勝利だけを考えてプレイした場合には手札配布の運、山札からの引き、何となくの判断によって決まってしまいます。
そのため、各プレイヤーが全ツッパモードでプレイすると、このゲームは急速につまらなくなると思います。
全体での勝利を考えるとガラリと変わる
しかし、最終的な勝利を見据えてフォールドをすることを考え始めると、途端に面白くなりました。
フォールドをすれば、自分の失点を何点に留めるかを自分の意思で確定させる事ができるのですね。
このゲームで特徴的なルールが、ラウンド勝利時には自身のマイナスチップを一枚戻せるというものです。
この際、返すならマイナス1点の白チップより、マイナス10点の黒チップの方が当然お得という事になります。
だとすると、プレイ中の失点もとにかく低く抑えればよいというわけではなく、多数の白チップがあるなら少数の黒チップにする事を考えるべきといえます。
単純な話、マイナス9点よりもマイナス10点の方がまだ良い状態なんですよね。そのため、自身の手札が何点マイナスになるかと、その時点での所有チップから、フォールドすべきかどうかを考える必要があるのです。
つまり、勝つ事それ自体のコントロールは困難だが、いつか勝てた時の恩恵の大きさについてはコントロールができるという事です。
ここまでを考慮して各ラウンドに臨むと
- 今の手札でどう勝つか
- そもそも勝てそうかどうか
の判断に加え、
- 勝ち切れないとみた場合、マイナス点を何点にしてフォールドするか
という判断、また数の調整の要素が入ってきます。
ここまできちんと考えると、単なる運ゲーではなく、良質なカードゲームとして楽しめるのだと感じました。
このゲームの評判が良いのも、ラウンドプレイ時はシンプルな処理でありながら、全体感をみるとプレイヤーを悩ますポイントが設けられている点にあるのかなと思えました。
運でも勝てるのは子供と遊ぶのに良さそう
上で書いたことと矛盾して聞こえるかもしれませんが、ごちゃごちゃ考えずに全ツッパでも勝ててしまうというのも、ある意味では良い点だと思っています。
具体的にいうと、大人と子供が混ざって遊ぶ時に重宝しそうに思います。このゲームはルール自体は簡単なので、小さい子供も簡単にプレイできるでしょう。
子供向けのゲームだとどうしても、大人は物足りなく感じる時があるものです。しかし、このゲームの場合、大人はフォールド等を駆使して遊び、一方で子供は深く考えずに毎ラウンドのあがりを目指して遊ぶことで、共存ができそうに思えるのですね。
ちょっとカード運に恵まれれば、全ツッパの子供が勝つことも普通にありえそうです。手加減して子供に勝たせる行為は何かと気遣いして疲れますが、特に手を抜かなくても子供が勝つケースがあるということは、負けず嫌いの親にとってストレスが少なく済む(笑)のではないかと感じました。
以上、カードゲーム『L.A.M.A.(ラマ)』のルール概要と感想でした。