漫画『五等分の花嫁』の考察でよく取り上げられる大きな謎8点について、可能な限りネタバレを避けつつ再確認する。また2019年4月末現在、未読の場合に最新話まで手っ取り早く追いつくための手順も記事末尾に併記する。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
漫画『五等分の花嫁』作中で謎として挙げられている主な内容8点について、簡潔に整理しました。
"ミステリーラブコメ"との異名もある本作の大きな魅力である、作中における各種の謎について、フォーカスした内容となります。なお、謎の真相について、この記事では殆ど考察していません。考察については、お手数ですが当ブログの『五等分の花嫁』カテゴリの別記事よりご参照下さい。
既に本作を読まれている方にとっては全体像の把握や考察のための再整理として、また本作未読の方にとってはどういう雰囲気の作品なのかの理解として、それぞれ参考になればと思います。
作品未読の方が目にする可能性を考慮して、できる限り初読時の楽しみを損なわないような記述を心掛けたつもりですが、謎そのものが大きなネタバレである点に変わりはないため、その点はご承知の上で以下の記事をお読み下さい。一切の前情報を入れずに『五等分の花嫁』を読まれたい場合は、本記事を読むことは推奨致しません。
『五等分の花嫁』とは?(ネタバレ無し/作品紹介)
『五等分の花嫁』は雑誌「週刊少年マガジン」で連載されているラブコメ漫画です。2019年1月から3月に掛けてアニメ化もされました。
主人公は男子高校生の上杉風太郎です。容姿が非常に似通った中野五姉妹の赤点対策のために、風太郎が家庭教師として雇われる所から物語が展開されます。
作品の冒頭で、風太郎と中野五姉妹の誰かが結婚する事が示唆されます。従って、風太郎が中野五姉妹の誰かと結ばれる事は既に確定しています。
しかし、その容姿から、五姉妹の誰が花嫁となるのかは読み手には判断がつきません。そのため、最終的に五姉妹の内、誰が風太郎と結ばれるのかが物語の焦点となっています。
ちなみに上記以外にも、五姉妹の可愛らしさ、万年赤点だった五姉妹が学力不足を克服しようと努力する様、風太郎が五姉妹の間に流れる不和を解消しようと奔走したりする姿など見所は多く、読んでいて面白いです。
また、容姿の似た五姉妹であるが故に、時に彼女らは変装・入れ替わりによって風太郎及び読者を翻弄するシーンがあり、読んでいて意表を突かれることもあります。
多少、設定は風変わりですが、そんな事は気にならないくらい面白い作品だと思います。上記の説明でもし興味を抱かれた方が居ましたら、読んでみて損は無いと思います。
次項から物語のネタバレを含みます。ご了承下さい。
『五等分の花嫁』における謎(ネタバレ有り)
①花嫁は誰なのか
上で述べた通り、本作では主人公の上杉風太郎が、家庭教師として接する中野一花、二乃、三玖、四葉、五月のいずれかと結婚することが作品の冒頭で伝えられます。
一体誰と結婚するのか。
この物語の最大にして最初の謎であり、そして最後の謎ともいえます。
なお「五等分」というタイトルなどから登場する五姉妹全員と結ばれる、いわゆるハーレムエンドの可能性もよく語られますが、作者の春場ねぎ先生のコメントによればハーレムエンドの可能性は無いとのこと。よって、誰か一人と結ばれるのは確定しているようです。
②写真の子は誰なのか
風太郎はこの五姉妹の誰かと、実は小学生の頃に京都で会っていたという事が示唆されます。ある事情から心細かった当時の風太郎は、共に時を過ごしてくれた少女に対し、親しみを感じています。
少女と風太郎は共に写真を撮っており、その事から通称「写真の子」と呼ばれています。
写真の子は誰なのか。
五姉妹はよく似通っているため、風太郎は服装やアクセサリ等の特徴無しでは見分けられないという設定があります。小学生の頃の五姉妹は今以上に容姿が似通っていた事もあり、また記憶の薄れなども影響し、当時それなりに長い時間を共に過ごした風太郎ですが、やはり誰かは分かりません。
なお、写真の子と風太郎がどのように共に時を過ごしたのかは情報が少ない事もあり、写真の子の正体については
- 写真の子は五人の内の誰か一人
- 写真の子は五人の内の複数人(五人の内の何人か、あるいは全員が入れ替わって風太郎と接していた)
大きくこの2案が存在します。
写真の子が風太郎と接する中で入れ替わるチャンスがどれだけあったか、また無かったかは明確となってはいません。
なお、写真の子が花嫁となるかどうかは明確ではありません。そのため、写真の子が誰か判明しても、その相手と風太郎が結ばれるのかは何とも言えません。
③零奈は誰なのか
風太郎がある理由で落ち込んでいた時に、彼を励ますかのように、成長した写真の子であると自称する少女が現れます。
彼女は自身のことを「零奈」と名乗るのですが、どうやら五姉妹の誰かが「零奈」を演じているようです。
零奈は誰なのか。
よく考察の対象になるのが、彼女が五姉妹の誰であるかに加え、本当に写真の子なのかどうかという点です。こちらも諸説あり、
- 写真の子本人である
- 写真の子本人ではないが、本人に頼まれて誰かが演じている
- 写真の子本人ではなく、また本人に頼まれたわけでもない(独断で成りすましている)
大きくこの3案に分かれます。
更に言うと、彼女が風太郎の前に現れた動機が結局のところ何だったのかについても、いまいち判然としません。
なお、零奈が花嫁となるかどうかは明確ではありません。そのため、零奈が誰か判明しても、その相手と風太郎が結ばれるのかは何とも言えません。
④茂みにいたのは誰なのか
風太郎と五月が夜の公園で会話する場面があるのですが、その際に近くの茂みからガサゴソと音が鳴るシーンがあります。風太郎はこのとき、誰かの気配を感じたと口にします。
単なるレッドヘリングである可能性もありますが、実際にこの時に誰かがいて、二人の会話を聞いていた可能性が示唆されています。
茂みにいたのは誰なのか。
この点について一つポイントとなるのは、風太郎と五月を除けば登場人物の全員に可能性があるという点です。五月を除く四姉妹の誰かなのか、それとも全然別の人間なのか。
なお、このシーンの少し後に上述の「零奈」が登場するため、そこに関連性を見出そうとする意見も散見されます。
⑤キスをしたのは誰なのか
風太郎はある時、五月の姿をした誰かと、半ば事故のような形でキスをする事になります。
「五月の姿をしているなら相手は五月なのでは?」と思われるかもしれませんが、ある事情からこの時は姉妹全員が五月の格好だったために風太郎も読者も全く見分けがつきません。
キスをしたのは誰なのか。
その前後の状況やキスをした"五月"の仕草から、五姉妹の内の誰の可能性が高いかの判別を試みる方もいますが、結局のところ誰なのかは判然としません。
なお、この時にキスをした人物が風太郎と結婚する相手である事が作中では強く示唆されています。厳密にはそうとは限らないという指摘もありますが、多くの人はこのキスをした人物=花嫁とみています。
それだけに何とかキスをした人物の正体を当てようと皆考えるものの、誰が花嫁なのかに直結する謎という事もあり、決定打となる情報は見つかりません。
⑥花嫁衣装は何故多数あるのか
作中では時々、未来の結婚式当日の場面が描かれます。
結婚式の始まる直前、風太郎の妹(上杉らいは)が結婚式場を探索していたところ、非常に多くのウェディングドレスが見つかります。その数、実に11着。
らいはは結婚式に関する知識か無いのか「一日でこんなに着替えるんだ」と驚いていますが、結婚式におけるお色直しは通常1回、多くて2回です。
何故そんなにも多くのウェディングドレスが持ち込まれているのか
この謎は花嫁が誰かというよりも、当日の結婚式がどういう展開になるのかに関連する問題といえます。
なお、11着というドレスの枚数はアニメ化された際も同じでした。このドレスの枚数にきちんとした意味が持たせてある可能性もあります。
⑦五月は何を隠しているのか
五姉妹と風太郎の親交が深まってきたある日、五月は風太郎に自分が隠し事をしていることを伝えます。その後、彼女がその隠し事について明かそうとしたところで会話に闖入者が現れたため、結局うやむやになってしまいます。
五月は何を隠しているのか。
このシーンの後、五月の内面は幾度となく描写されるのですが、その時々の心情や考えこそ分かるものの、それらが最終的に何を目的としたものなのかについては巧みにぼやかされており、明確になりません。
実際、五月はその他にも作中で謎めいた動きを取っており、その真意が何処にあるのかがよく考察の対象となります。
⑧四葉は何を考えているのか
五姉妹の中で一番明るく、また成績が一番悪いのが四葉です。
他の四人は家庭教師を風太郎が担当すると聞いた際に反発しますが、彼女だけは最初から風太郎のことを受け入れてくれました。
そんな素直で天真爛漫な四葉ですが、五姉妹の中で唯一、彼女だけはその内面心理が殆ど描かれておらず、実際にどうした心情なのかがよく分からない点が取り上げられます。
四葉は何を考えているのか。
これまでに「謎」としていくつか挙げてきた通り、この物語では正体が分からない人物が多数います。
- 写真の子
- 零奈
- キスをした相手
- 茂みにいた人物
これらの人物がそれぞれ異なるのか、あるいは一部でも等号の関係にあるのかはさておき、姉妹の中で一人だけ心理描写が乏しいという事を意味深長に捉え、この中のいずれかは四葉なのではないかと考える人も多いです。
まとめ
『五等分の花嫁』における大きな謎8点を上記の通り、整理してみました。これらの謎について、作中で明確に答が出ているものは現時点で一つもありません。
そのため、毎週新たなエピソードが公開される度に、風太郎と五姉妹を取り巻く恋愛模様・人間模様に関する感想だけでなく、作中で提示される各種の事実から上で紹介した謎の真相に近付くための考察が多数挙げられている状況です。
少し前までは、作中の謎について解き明かすには情報が多く不足している状態でした。しかし、最近(具体的に言うと78話より始まった「シスターズウォー」編)では、一話また一話とエピソードが公開される中で少しずつ新たな事実が提示され、薄紙を剥ぐように謎の真相が見え始めているような気がします。
謎の解明が全く無理という訳ではなく、また謎が全て解明されている訳でもない。謎が徐々に解明されつつあるまさに今この時こそが、本作品を最も楽しめる時期であると強く感じます。
そのため現時点において、本作に関する大きな謎を改めて整理してみた次第です。皆さんが『五等分の花嫁』という作品を楽しむ上で、本記事が一助になれば幸いです。
なお、私が上手く書き表せないために本記事ではほぼ言及していないので、誤解を生まないように補足しますが、この漫画はミステリーとしての楽しみだけでなく、ラブコメとしての面白さ、キャラクターの魅力などもきちんとある作品だということは、最後に付け加えておきます。
以上、『五等分の花嫁』における大きな謎8点についてでした。
【おまけ】最新話まで手っ取り早く追いつく手順(未読の方向け)
本項は、『五等分の花嫁』について未読であるが、読んでみたいと思われた方向けのフォローとなります。
現在未読の場合に、どうすれば連載最新話まで効率よく追い付けるのかを以下、記載します。
1. 現在発行済みの単行本9巻までを読む
まず、既に発売されている単行本9巻までを読みます。この9巻まで読む事で、2019年4月末現在で公開されている全83話の内、77話までを押さえることができます。
2. 残りのエピソードをマガポケで最新話まで購読する
残りの78話〜83話(6話分)については講談社の漫画アプリ「マガポケ」で最新話まで購読するのがおススメです。
私自身、普段『五等分の花嫁』はマガポケで最新話を読んでいます。その後、単行本が発売されたら、そちらをkindleで改めて購入しています。
ここで参考までに自分のニーズを簡単に整理すると、大きく3つになります。
- とりあえずは『五等分の花嫁』だけを読めればいい(マガジンの全作品を読みたい訳ではない)
- 手軽に読みたい
- 安価に読みたい
このニーズからすると、マガポケはあらゆる面で丁度良いんですよね。それぞれニーズと対応する形でメリットを挙げると、以下のようになります。
- 『五等分の花嫁』のみをピンポイントで購読できる(雑誌全体の購入は不要、個々の作品・話単位で購入可能)
- 更新日の0時を超えたらすぐに読める、一度購入すればいつでもスマホで読める
- 一話80P[80円]で読める、(ポイントをこまめに稼げば)ほぼ無料で読める
ちなみにほぼ無料で読めるというのは、アプリ内のCM動画視聴で毎日貰えるポイントを利用すれば、毎週の購読分を賄えるという意味です。
日々の動画視聴では大体10〜15P程度を獲得できるため、1週間あれば丁度80Pくらいが稼げます。これで最新話をフォローするのには事足ります。
なお、課金によるポイントでも動画視聴等によるポイントでも差異はなく、どちらで購入しても閲覧期限は一律で無期限となりますので、何度でも読み返せます。
大した金額でもないのだから普通に課金すればそれでもよいのですが、後に単行本を別途購入する事を考えると、多少抵抗がありました。
その点、この方法ならほぼ課金は不要で、また仮に動画視聴をサボってもちょっぴりの課金で補填できます。電子書籍で読むという行為に抵抗さえ無いのであれば、マガポケでの購読がおススメかと思います。
§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。