あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

漫画『五等分の花嫁』92話の感想・考察/五月の風太郎に対する思いの様子が再確認される

ざっくり言うと

風太郎と五姉妹はプールで楽しい時を過ごす。五月は風太郎を巡って不穏な空気が流れることを警戒するが、思いのほか穏やかな時が流れることに安堵する。一方で、五月自身が風太郎と接する機会を経て、彼への思いを新たにする。

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

漫画『五等分の花嫁』92話「秘密の痕」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。

なお、下記は前話(91話)の感想・考察記事、および、感想・考察の記事一覧へのリンクとなります。よろしければ、ご覧下さい。

 ◾️前話の感想・考察記事

 ◾️感想・考察記事 一覧

出来事のおさらい・感想

92話で起きた出来事を簡潔に箇条書きすると、こんな感じでした。

  • 風太郎と五姉妹がプールに遊びに行く
  • 五月は風太郎を巡る争いが起きることを警戒するが、意外にも穏やかに時は流れる
  • 風太郎が自身の気持ちに整理をつけるために恋愛マニュアルを読んでいた事が明らかになる
  • 五月は風太郎と会話や接触を交わし、彼に対する思いを新たにする

 

92話は五姉妹の水着が可愛らしい回でしたね。91話で肩すかしを食らった方も本話では満足できたのではないでしょうか?(笑)

皆、可愛い姿だったのですが、物語の進展という意味だと、今回は五月回だったなというのが端的な感想になります。五月の立ち位置、風太郎に対する意識、そして関係性。そういったものについての説明という位置付けの回と個人的には感じました。

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今回お気に入りのカットは、Twitterでも呟いたのですが、この五月です。デフォルメされた五月はいつも可愛らしいですね!

以下、今回特に気になった点を考察します。

考察

五月の立ち位置は?

五月が果たしてどういう考えで風太郎および他の四姉妹に接しているのかが、この話でも改めて明示されました。

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やはり、五月は母の代わりに姉妹を正しい方向に導きたいという一心で動いているようです。

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この辺は林間学校のスキーの時から、五月はブレていませんね。良くも悪くも母の教えを今なお忠実に、また頑なに守っているのが五月なのです。

林間学校の時と違うのは、五月の風太郎に対する評価ですね。以前は風太郎自身が信頼に値するかを見極めていたのに対し、現在は彼の魅力を認め、それ故に姉妹間の仲が崩れることを警戒しているのですね。

五月と風太郎の共通点

この話を読んでいて、五月と風太郎には何かと共通点が多いことに気付かされました。本話から読み取れること、またそれ以外も含め、以下に列挙してみました。

頭でっかち(まず知識から入る)

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二人とも、何らか悩んだ時にテキストやネット上の情報といった第三者の情報にアクセスして検討・判断する習慣を持っています。

風太郎は姉妹から好意を寄せられ、恋愛マニュアル本に頼りました。

どういう意図でこの本を風太郎が買い、読んでいたのかなというのは考えていましたが、五月に話しているのが本音であれば、自身の気持ちや身の振り方を考えるために買ったというのが真相のようです。

一方、五月は上で挙げたコマの次ページで

姉妹の気持ちを知ろうと色々調べていた

と語っています。

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これは前話で一花の気持ちを探ろうと、ネットで検索した事を指しているのでしょう(どうでもいいですが、「恋愛 トラブル」という何とも雑な五月の検索の仕方は、アホ可愛いです)。

二人とも、自身に困った事があると、まず外部から情報を得ようと考える点で共通していますね。

親の代わりを務める

五月が母親の代わりとなって、姉妹のために動いている点については、もう説明不要でしょう。

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一方の風太郎も、らいはに対してはある種、親の代わりのように接しています。

家族を思い、自分が親の代わりとして力になろうと考える姿が、二人には共通しています。

意地っ張り

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風太郎が家庭教師となって初の試験の時ですね。二人の意地がぶつかり合い、売り言葉に買い言葉が重なっていった結果、決定的な亀裂が生まれました。

二人とも、今でこそ関係性は良好ですし、またお互いに影響し合ってだいぶ丸くなった印象が強いですが、根が意地っ張りである点に変わりはないと思います。

スリルライド好き

本話で感じたのがこの点です。 

上のようにTwitterでも書いたのですが、二人ともスピード感や無重力などのスリルを好むように思われます。

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五月が遊園地でジェットコースターに連続して乗っていた部分を読んだ際は、久しぶりの遊園地にはしゃいでいるだけかと思っていました。

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しかし、本話でスライダーも連続で乗っていたとなると、これはもうそうした嗜好が五月にあるのだと考えてよいでしょう。

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なおスライダーについて、五月は最初、怖そうだと一花に語っていましたが、最終的に何回も遊んでいる辺り、やはりこの手の物が好きなのだろうと解釈しました(怖そうに感じる五月の様子は、それに返答する一花の描写を経て、その後の風太郎による手繋ぎへと持っていく上で必要な描写だったと考えられます)。

ちなみに一花は、五月を一緒に誘う辺り、スリルライド系に乗るのが好きなようですが、何度も乗りたいとまでは思わない(体力がもたない)ようですね。この構図は遊園地の時と全く同じです。

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一方の風太郎も、ブランコで大回転をした際に怖がるでもなく楽しそうでした。絶叫マシンが好きな素質はありそうです。

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風太郎はバイクも乗りますし、元金髪だから当然(?)として、五月がスリルライドを好むというのは、ちょっと意外でした。

こうした絶叫マシンへの相性は、交際する上で意外と侮れない要素ですよね。片方がスリルライド好きで、片方が苦手な場合に、どちらかが我慢を強いられることになってしまいますから。

その他姉妹の動向は?

一花

一花は本話では、風太郎に無理に迫ることもなく、また家を出る件についても言及はされませんでした。

五月は一花の様子から

家を出る一件は彼とは無関係だったということでしょうか?

と考えているようですが、漫画的にこの演出を捉えると、わざわざ五月にそう言及させている時点で、今後この件が取り沙汰される可能性は高そうですね。

個人的には、次話か次々話あたりで、この話は盛り上がりそうに感じます。そして、その騒動が巡り巡って、風太郎が95話(単行本11巻の最終話)のラストで、一花こそが写真の子であると(誤った)判断をして本人にそう告げる場面で終わるのでは? などと予想しているのですが……ともあれ、今後の展開に要注目です。

二乃

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二乃は風太郎に強く自身の好意をアピールしていましたが、風太郎にはあまり響かず。というか、一歩引かれるような形になりました。修学旅行からここまで、何かと二乃のアピールは空回り気味ですね。ちょっと可哀想です。

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冒頭では、タトゥーを入れてないかと三玖に揶揄されてました。何というか……いかにもやりそうと感じ、笑ってしまいました。

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タトゥーが痛そうと二乃は語っていましたが、二乃は同様に痛みを伴うファッションであるピアスの穴を開ける際も一悶着ありました。痛みに対して、人一倍敏感なのかもしれませんね。

四葉とスライダーに乗りながら、このままじゃいけないと独り言ちていた二乃ですが、次話以降で新たな動きが見られるのでしょうか?

三玖

三玖も二乃同様、風太郎に猛アピールしますが、これといって進展なし。

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しかし、三玖は風太郎に告白した事で心持ちが変わったようですね。相手に自身の好意を隠す事なくぶつけられる点に、開放感を憶えているのかもしれません。

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なお、この92話における「告白してからは」という三玖の言葉から、映画村での告白は、告白として成立しているのだと三玖が自覚していることが明確になりました。

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告白の後に、風太郎は鈍くないという発言を三玖がしているので、素直に取れば告白は成立していると考えてよいと思っていましたが、それでも微妙なやり取りではあったので、三玖がどう考えているのかは少し気になっていました。この点について、やはり三玖は告白をしたという認識であるのだと本話ではっきりしました。

四葉

四葉については、本話では目立った動きはなかったです。

ちなみに、Twitterでも書いたのですが、風太郎たちが行ったプールのモデルは91話の感想での予想通り、ナガシマスパーランドでした。

もし試験前の息抜きで遊びに行き、また四葉と共に観覧車に乗った遊園地もナガシマスパーランドだったのだとしたら、同じ場所になるのでその点で四葉にフォーカスが当たる可能性も……? などとも考えていたのですが、そういった展開はありませんでしたね。

五月の風太郎との関係性

現時点での恋愛感情はない

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本話をみて、尚更はっきりしたなと思ったのは、五月は現時点で風太郎に恋愛感情を抱いていないことです。

風太郎に対して積極的な二乃・三玖に対する五月の胸中(つまり、風太郎に恋愛感情を抱くなんて、どうかしているという独白)から、それを伺い知れます。

今後は分からない

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一方で、今回の五月の風太郎に対する態度からは、今後五月が風太郎に惹かれる展開も充分にありうるとも感じられました。

母の代わりという制約とそこからの解放

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五月が風太郎に対して恋愛感情が芽生えるかどうか。その鍵となる点は、彼女が五姉妹の母親であった零奈の代わりとなるという過去からの制約を断ち切れるか否かにあります。

現在、彼女が姉妹間のバランサーになろうと考える源泉は、母の代わりになるという彼女自身の誓いにあります。母として生きるという制約から彼女が解き放たれたならば、五月が風太郎に恋をする可能性は充分にあるといえそうです。

また、もしその制約からの解放が風太郎の介在によって果たされたなら、尚のこと風太郎に好意をもつ可能性は高くなるでしょう。

五月の丁寧語と結婚式当日の会話シーンとの関連性

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仮に五月が母親代わりとなる制約から解き放たれたとすると、五月の丁寧語の口調が変化する可能性があります。より正確にいうなら、母を演じる前の口調に戻るという言い方になるのかもしれません。

この場合、彼女の風太郎に対する口調も他人行儀なものから普通のものに変わり、好感度が増す……ように思えるのですが、一方でうしたイベントが起きることは、五月が花嫁である可能性が僅かながら下がる事に繋がりうると私は考えます。

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そう考えるポイントは、68話において描かれた、未来の結婚式当日の花嫁以外の姉妹の会話の場面にあります。

この場面をみると明らかなのが、誰も丁寧語を使っていないという事です。

これをストレートに解釈するなら、五月はこの場にいないようにみえるのです。つまり、この場面は五月が花嫁なのではないかと読者を誘導する一側面を持っていると解釈できます。

しかし、もし五月が今後丁寧語を止めるのであれば、彼女が上の場面で会話している中の一人である可能性が出てきます。つまり、口調からの花嫁推定ができなくなる訳です。

しかし、元々の描かれ方は、その口調から五月が花嫁と考えうる内容でした。この事から、五月の口調の変化が起きる場合、それが結婚式当日の場面における読者の読みを外すギミックとして機能するといえます。

よって、五月が丁寧語をやめた場合、花嫁である可能性は少し下がるのではないかと考えたわけです。

ただし、ここは丁寧語で話している人物がいたら五月と確定してしまうので描写しなかっただけかもしれませんし、また、花嫁が五月だったとして上の場面に矛盾が生じるわけでもないので、そこまで強い論拠とはならない点を補足しておきます。

まとめ

92話は、前回の91話に引き続き、穏やかな一日が描かれました。このところ、不穏な展開が多かった中で日常回が描かれると安心する一方、嵐の前の静けさなのではないかという思いがどうにも拭えませんね……。

今後の波乱の種になりそうなのは、やはり一花が家を出ようとしているようにみえる点です。この出来事からまた一つ、風太郎と五姉妹の関係性が変化する何かが起きるのではと思われますが、それが何かまではまだ見えてきません。次回以降も、どんな展開になるのか目が離せませんね!

以上、『五等分の花嫁』92話「秘密の痕」の感想・考察でした。


§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。


 

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