あるこじのよしなしごと

東京の片隅で、妻と4歳の息子と三人で暮らしています。 ボードゲーム、読んだ漫画・本、観た映画・テレビ、遊んだゲーム、育児について、その他日常などを綴っています。

漫画『五等分の花嫁』91話の感想・考察/風太郎の心情の変化が描かれる

ざっくり言うと

五姉妹は仮宿を出てマンションへと戻る。風太郎はクラスメイトと親睦を深めつつも、五姉妹がその場にいない事に物足りなさを感じる自身の気持ちを自覚する。

こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。

漫画『五等分の花嫁』91話「偶然のない夏休み」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。

なお、下記は前話(90話)の感想・考察記事、および、感想・考察の記事一覧へのリンクとなります。よろしければ、ご覧下さい。

 ◾️前話の感想・考察記事

 ◾️感想・考察記事 一覧

出来事のおさらい・感想

91話で起きた出来事を簡潔に箇条書きすると、こんな感じでした。

  • 五姉妹がアパートの取り壊しに伴い、元のマンションに戻る
  • 風太郎が海で前田・武田をはじめとするクラスメイトと親睦を深める
  • 風太郎と会いたい他の姉妹と、それを止めようとする五月の対比が描かれる
  • 風太郎が五姉妹をプールに誘う

 

91話は久し振りに穏やかなエピソードでした。ここのところ恋の鞘当て的な話が多かったので、本話は読んでいてちょっと安心した感じです。

91話は海の話になる、というのは春場ねぎ先生のTwitterで書かれていました。

そのため風太郎は五姉妹と一緒に海に行くのか? と思っていたら、海で五姉妹はまさかの登場なし。見事に先生に踊らされる結果となりました。五姉妹の水着姿を期待していた人は、ガッカリしたかもしれませんね(笑)

ただ、次話はおそらくプールが舞台になりそうなので、今度こそ五姉妹の可愛い姿が見られるかもしれません。

以下、今回特に気になった点を考察します。

考察

五月の一花に対する認識について

今回の話の中で、五月の他姉妹に関する認識が図示されることになりました。

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上が五月における、風太郎への各姉妹の気持ちを表したものでした。これによると、二乃や三玖、四葉は風太郎に対してハートである一方、一花は「?」となっています。

これは五月が、一花の風太郎に対する行為を知らないということなのでしょうか?

  • 二乃:修学旅行の班分け時の宣言
  • 三玖:エピソード「スクランブルエッグ」時の会話、および風太郎への告白の目撃
  • 四葉:零奈を巡るやりとり、本人との直接対話

と、一花以外の風太郎に対する好意は五月も明確に認識する機会がありました。

しかし、一花に関してはその好意に五月が気付く事は無かったという事でしょうか?

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いや、風太郎から一花の彼に対する好意について、五月は話を聞いています。

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また、修学旅行最終日のこの一花と三玖のやり取りを真横で見ています。

素直に考えれば、やはり五月は一花の好意も認識しているはずでしょう。

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にも関わらず、一花から風太郎への意識が「?」になっているのは、引っ越し時に一花が話していた家を出るという選択について、その意図を図りかねているためと考えられます。

また、上の場面では五月が一花に対して

私たちの中で一番成熟している

と感じていることが明示されました。

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この辺りは、一花が涙ぐんでいる場面に出くわしたかどうかという違いはありますが、一花も人並みに悩みを抱えていると察知できた四葉とは対照的です。

五月自身の恋心は?

五姉妹の中で唯一、恋心らしきものが明確には描かれていない五月。しかし、その感情が読者に分かりやすく明確とはなっていないだけで、実は風太郎を好いているという展開が描かれる可能性もゼロではないと思います。

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今回の話はどう解釈できるか。素直に取れば、やはり五月は風太郎への恋愛感情は無いのかなと感じますね。あくまで彼女は風太郎を友人ないし恋愛感情は抱いていないが尊重すべき相手として、配慮しているように感じます。

ただ、実は彼女も風太郎に好意を抱いているが、風太郎の平穏のために自身の会いたい気持ちを抑制していると考えられなくもないですね。

正直に言えば私は前者だと思っていますが、そう考察を書こうと思って改めて本話を読み直した際に、後者の可能性も否定できないのかなと感じました。

一花は家を出たがっている?

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元のマンションに戻る事で有耶無耶になった(?)のかもしれませんが、一花が家を出ようとしている様子もこの話では描写されました。

これは、おそらくは風太郎への想いを断ち切るために、彼が来訪する五姉妹の自宅で暮らすのをやめたいという考えによるものだと思いますが……なかなか性急な話ですね。

一花は女優業による収入もあるので、一人で生計を立てる事は可能でしょう。引っ越す前のアパートでは五人で家計を分担していたようですが、おそらく一花は稼ぎ頭だったでしょうから、残りの姉妹の事を考えると、家を出たいという気持ちを持っていたとしても、実際にそれを行動に移せたかは微妙だった気がします。

しかし、結果的に五姉妹は元のマンションに戻り、家計を心配する必要はこれで無くなったものと思われます。となると、一花がマンションを出て行く可能性は引越し前に比べて高まった状況といえます。

一花が出て行くとなった場合にそれを指を咥えて見ている姉妹ではないと思うので、誰かが引き留めることになると思いますが、もし秘密裏に一花が家を出ていこうとした場合には引き留めようがありませんね……。機会があるとすれば、事前にその動きを察知した五月だけです。

いずれにせよ、今後どのように展開するかは要注目ですね。

らいはの年齢について

らいはが中学生である、という事が作中で明示されました。作品外(マガジン本誌内における情報)では彼女の年齢について言及された事があったような気がしますが、作中で彼女の年齢が明示されたのはこれが初だと思います(見落としてたらすみません)

らいはの年齢が中学生になる歳(13歳)という事は、高校三年生(18歳)の風太郎とは5歳差という事ですね。

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風太郎が6歳の時に、風太郎たちの母親は亡くなっています。とすると、らいははその時1歳だったという事になりますね。

子供が1歳であれば、風太郎の母親が主な養育者だと仮定しても(というか、勇也が主な養育者とは考えられない……)環境次第で働くことは可能でしょうから、その時点で「小さな個人喫茶で毎日パンを焼いていた」という風太郎の言葉との矛盾は無さそうです。

【追記】88話時点で既に情報はあった

本項について、コメントを頂きました。

らいはの年齢については88話で風太郎の「妹がいるんだ。まだ小学校入りたてなんだけどな」との台詞がありますね。

やはり5歳差なのですね。

本件、ご指摘ありがとうございます!

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88話のこの場面ですね……全く気に留めず、スルーしていました。

風太郎はこの時に小学校六年生(12歳)で、らいはが小学校に入りたて……つまり一年生(7歳)であると、この場面で既に提示されていたのですね。そして、やはり年齢差は5歳差のようです。

風太郎の考え方の変化

風太郎の周囲の人々に対する接し方の変化についてもこの話では言及されました。

修学旅行中における武田や前田との接し方からも、風太郎の変化は見て取れましたが、この話では改めてその辺りの様子が描かれました。

風太郎とクラスメイト

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風太郎はクラスメイトと海で交流しているのが楽しかったようですね。最初は、自身ではそうした自覚は無かったような口振りでしたが、この後の場面では自分の口からはっきりと

数年ぶりに海に来て、お前らやクラスの連中と盛り上がれて楽しかった……

とその胸中を語っていました。

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ちなみに1話の風太郎の様子がこれです。この時点から比べると、かなり人間として丸くなったのが分かります。

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五姉妹と接することで、風太郎は人間的な成長を遂げたのですね。

五姉妹の家庭教師を務めることで風太郎が五姉妹に与えた影響は大きかったと思いますが、その逆に彼女たちから風太郎が得た物も確かにあったのだという事を改めて実感させられました。

風太郎と五姉妹

風太郎は、クラスメイトと過ごしたこの日を楽しいものと感じながらも、どこか物足りなさを感じたのも事実と武田らに語ります。

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そして、五姉妹がいたらもっと楽しかったと自身の気持ちを口にし、そのまま彼女らに電話を掛け、五姉妹をプールに誘うのでした。

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かつて、一花や三玖からのデートの誘いをにべもなく断った風太郎の様子からこのようになるとは、当時は想像もつきませんでしたね(笑)

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ただ、91話の冒頭では、風太郎は五姉妹と会うのは煩わしいという姿勢をらいはに見せていました。これは照れ隠しなどもあった一方で、そうした煩わしく思う気持ちも、実際にあったのだろうと私は思います。

しかし、海でクラスメイトと過ごす内に、深層意識にあった彼女たちと共に過ごしたいという気持ちに気付かされたのだと考えます。

ところで、風太郎が誘った「プール」ですが、名古屋周辺でプールといえば、場所はナガシマスパーランドになるのかな? とふと思いました。

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そして今思えば、期末試験前に五姉妹と共に遊びに行った遊園地もナガシマスパーランドだったのかも? などと思いました。

脅威じゃないケーキ屋さんとクソパン屋さんの関係性について

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今回の話で地味に驚いたのが、このカットですね。入院するケーキ屋店長の傍らでリンゴをカットしているのは、どうみても三玖のバイト先のパン屋さんです。

風太郎のバイト先のケーキ屋さんと、三玖のバイト先のパン屋さんに繋がりがある事が分かりましたが、これがいつからの繋がりだったのかはまだ不明です。

以前から知り合いだった?

二人は元々、知り合いだったのでしょうか?知り合いでなければ、なかなか入院に付き添ってまでリンゴを切ったりはしないでしょうから、これが素直な考え方と言えそうです。

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ケーキ屋店長はパン屋さんのことを「クソパン屋」と呼び、

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一方でパン屋さんはケーキ屋に対して「脅威じゃない」と評していました。

これらはお互いに相手の事を、形は違えど知らない場所で悪し様に言っているというジョークだと思っていましたが、既に知り合いだったとすると、ちょっとした軽口のようなものだったとも受け取れますね。

この事故で知り合った?

考えられるもう一つの案は、ケーキ屋店長の事故現場が店の前で、向かいにあったパン屋さんは事故を知って、善意からケーキ屋店長に付き添ったというケースです。

この解釈の場合、(向かいのお店なので認識自体はしていたでしょうが)二人がきちんと対面するのは初めてという事になりますね。

ただ、パン屋さんが超絶的な善人でもなければ、病院に行くまでは付いていったとしてもリンゴをカットするまではしないでしょうから、この場合はパン屋さんが事故の原因に一枚噛んでいる可能性もあるかもしれません。

結婚式にパン屋さんは不参加だが…

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話を少し飛躍させて……風太郎たちの結婚式には、ケーキ屋店長は参加していましたが、パン屋さんの姿はありませんでした。

もし三玖が花嫁だった場合、風太郎がケーキ屋店長を呼んだのと同じく、パン屋さんを招待しても良さそうなものです。にも関わらず、パン屋さんの姿は無い。という事は、三玖が花嫁である可能性は低いという事でしょうか?

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しかし、そのような事を言うのであれば、武田が式に参加している様子が描かれていないのも不自然な話であるといえます。

ここは「武田が描かれていないのだから武田が参加しなかった」と解釈するのではなく、「武田がまだ登場していないから描かれなかっただけで、実際は出席している可能性も十分にある」と考えるのが妥当でしょう。

もちろん、実際に武田が出席しなかった可能性もまたあるわけですが、それは現時点でどちらとも判断がつかないのです。

パン屋さんについても同じ論理が成り立ち、パン屋さんが出席しなかったから描かれなかったのか、実際には出席しているがその画が描かれていないだけなのか、それは現時点では判断できないのです。

結局は、結婚式の描写が入った時点(エピソード「スクランブルエッグ」編)までに登場していないキャラクターは単に描かれていないだけと解釈すべきでしょう。

よって、現時点でのパン屋さんに関する結婚式における描写の有無をもって、三玖が花嫁であるか否かを判断するのは無意味だと考えます。

まとめ

91話は風太郎の五姉妹に対する気持ちが改めて描かれたお話でした。学業だけの繋がりでなく、一緒に遊びたい・過ごしたいという気持ちを風太郎も持っている事がはっきりしましたね。次週、風太郎と五姉妹は仲良くプールで楽しい時間を過ごせるのでしょうか?

一方で気になるのは、一花が家を出ようとしていた事です。風太郎との繋がりを断とうという気持ちがそこにはあると考えられますが、果たして、どう推移するのかは気になるところです。

以上、『五等分の花嫁』91話「偶然のない夏休み」の感想・考察でした。


§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。


 

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