風太郎達は京都に到着し、伏見稲荷大社を訪れる。二乃が何に気を取られたのかや風太郎の取った行動について言及する。
こんにちは、あるこじ(@arukoji_tb)です。
漫画『五等分の花嫁』80話「シスターズウォー 三回戦」を読んでの感想・考察です。感想・考察の性質上、展開やオチなどに多々言及することになるため、ネタバレ多数になります。ご注意下さい。
下記は、過去に書いた『五等分の花嫁』に関する記事です。本作の謎である風太郎の結婚相手・「写真の子」・零奈が誰かについて考察しています。よろしければ、ご覧下さい。
出来事のおさらい・感想
80話で起きた出来事を完結に箇条書きすると
- 風太郎らが京都に到着する。
- 五姉妹は風太郎の後を追い、伏見稲荷大社へ。
- 伏見稲荷大社では四葉の計らいで2ルートに分かれ、見失った風太郎を追う。
- 一花が三玖になりすまし、出し抜こうとする場面を四葉が咎める。
- 三玖の恋心を結果的に四葉が風太郎にバラしてしまう(風太郎に聞こえたかは微妙)。
こんな感じでした。今回は現在の風太郎を巡っての五姉妹の行動にフォーカスが当てられ、零奈騒動については特に触れられませんでした。
以下、今回気になった点を考察します。
考察
二乃は何に気を取られたのか?
今回の話で最も気になったのがこのカットです。
二乃が「カシャン」という音に気を取られるシーンです。気のせいと五月には返事していますが、このやり取りの意味するところは何だったのでしょうか?
単なるミスリードかもしれませんが、深読みするならカメラのシャッター音に反応したようにもみえます。
カメラといえば、風太郎は京都で盗撮を疑われたところを 「写真の子」に救われたんでしたね。もしかしたら二乃が写真の子で、過去に京都で風太郎と会った際の思い出から、誰かが鳴らしたシャッター音に無意識に反応したという描写でしょうか?
「カシャン」というのが仮にカメラのシャッター音だとした場合、その音の出所としては二乃・五月以外の誰かとなります。二乃が違うのは言うまでもなく、五月も音の発生直後に二乃に声を掛けている事から違うでしょう。
音は背後からしているように見えるため、二乃から見て左手前方?にいて、また周囲と談笑しているようにもみえる風太郎も「犯人」の線は薄いでしょうか……。
五姉妹の誰かだとしたら一花、三玖、四葉の誰かという事になりますが、カメラの音だとすると、先生の「解散」という声かけの直後という点が引っかかります。そんなタイミングでわざわざ写真を撮るものかどうか……。
となると、考えられるのは学校関係者以外による撮影ですね。キャラクターで考えるなら、上杉勇也(上杉父)、マルオ(中野父)、江端さん(中野家運転手)、一花のマネージャーあたりが可能性としては挙げられますが、わざわざ修学旅行に合わせて京都まで来るかというと、現実的ではなさそうです。
残るのは全くの無関係者。とすると、女優として知名度が高まってきている一花が、その場にいた一般人によって撮影されたなどですかね……。
まあ、普通カメラの音なら「カシャン」ではなく「カシャ」かなとも思うので、ちょっとこじ付けが過ぎるかもしれませんが……(笑)
なお、伏見稲荷大社で二乃は他の姉妹をカメラで撮影する側に回っていました。「映える」から撮影しただけかもしれませんが、ちょっと気になる点ではあります。
過去の考察で、二乃が写真の子だったら意外性があって面白いと書いていましたが、ちょっとだけ可能性が出てきたかもしれません。
仮に二乃が写真の子だったらと仮定すると、以下のように整理できます。
- 二乃はかつて京都で会った金髪の風太郎(少年)に好意を持った。
- 京都でシャッター音(?)に反応したのは過去の思い出から。
- 二乃が姉妹をカメラで撮影するのも、そのときの思い出が下地にある。
- そもそもワイルドな男が好きという点も、過去に風太郎(金髪ver.)に出会ったのが要因。
ただし、この説は以下の点がネックとなります。
- 二乃は好意を持ったはずの風太郎の容姿をすっかり忘れている(写真を見ても思い出せない)。
- 家出騒動の際、何処までかは分からないが風太郎から「写真の子」に関する話を聞いたにも関わらず、それが自分のことであると気付けない。
- 風太郎が金太郎として変装していた事を知っても、風太郎がかつて出会った少年の成長した姿だと分からない。
こうしてみると、二乃が写真の子と考えるのは、やはりかなり無理があるように思えます。個人的に、1と3はまだ何とか解釈できないこともない(たとえば、子供の頃に京都で会った少年と成長してから再会するという偶然を信じられない、など)のですが、2で無反応というのが一番理解に苦しむ点です。ここの辻褄が合えば、二乃が写真の子という説も通りそうな気がしますが……。
風太郎の班は何処にいた?
頂上において三玖や四葉の背後に現れた風太郎について、一花が真っ先に気付いた事から考えると、風太郎は右ルートを通って頂上に辿り着いたようでした。二乃の予想した通りでしたね。
しかし、もしそうなら何故三玖・四葉とは出会わなかったのか?
これは単純な話で、五姉妹が四ツ辻で二手に分かれて登り始めた後のタイミングで風太郎の班は出発したという事でしょう。
風太郎らはトイレか何処かに寄っていた可能性もありますが、その程度の寄り道であれば、先を行く三玖・四葉に途中で追いついた可能性が高い気がします。風太郎と三玖・四葉の出発においてそれなりに時間差があったのだとすると、
ひょっとしたら五月が昼食を取ろうと提案したお店で、風太郎の班も昼食を食べていたのではないでしょうか?
もし、特に策を練ることなく五月の案に乗っていた場合には風太郎と出会えていたのだとしたら、皮肉的です。
四ツ辻にあるお店となると、モデルはこのお店でしょうか? ちなみにこのお店は、俳優の西村和彦さんのご実家でもあるそうです。
このお店では通常、食事のお客さんは奥の座敷席、甘味のお客さんは三玖・四葉が座っているスペースと分かれるそうなので、風太郎の班が食事をしていても五姉妹が気付かなかった可能性はあります。
三玖の告白の行方は?
ラストシーン、三玖の恋心を四葉が図らずも代弁してしまい、それが風太郎に聞こえたのかどうか、というところで本エピソードは終わりました。良いところで切りますね!
本作では状況こそ違えど、"告白したが聞こえていなかった"というパターンを二乃で既にやっています。次回の81話で同じパターンを繰り返すのか、ひねってくるのかは見所です。
ところで、風太郎が上で予想した通り四ツ辻の所で既にお昼を食べているとすると、風太郎はお腹が満たされた状態でこの場に来るという事になります。とすると、三玖の用意したパンはどうなるのか? というのも気になる点ですね。
パンを作ってから食べるまで時間が空くことは三玖も気にしていたポイントなので、先送りにする選択は無いでしょう。ほぼ間違いなくこの場面で風太郎に渡そうとする筈ですが、事態がどう転ぶかは予想がつきませんね。
まとめ
色々書いてきましたが、今回は次回の三玖の告白(?)への引きの要素が強い回だったなという印象です。
果たして三玖は告白できるのか? そして一花と四葉のやり取りはどうなるのか? 風太郎はどう手綱を捌くのか? 次回も見逃せませんね。
以上、『五等分の花嫁』80話「シスターズ・ウォー三回戦」の感想・考察でした。
§ 本記事で掲載している画像は(C)春場ねぎ・講談社/『五等分の花嫁』より引用しています。